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【理学療法士×インストラクター】マイナスを0に、0を10に

昨年開催された「プールリハビリシンポジウム」で知り合いになった、
理学療法士でありYokogaku株式会社代表取締役 横山三純さんにお会いしてきました。

「プールでのリハビリをしたい!」という思いから理学療法士を目指された横山さん。
実際に以前勤めていらっしゃったクリニックでは、プールに入られていたそうです。

今回横山さんとお話して感じたのは、「連携」(繋がり)の大切さでした。

私自身は理学療法士の資格を持っていません。
ただ、「リハビリが必要な状況の方に、水中の特性を用いた運動は効果がある」という思いでさまざまな勉強をしたり講習会に参加してきました。

しかし正直、リハビリに関する資格もなくリハビリをしたいというのは難しい面があるのではないと思っていました。

一方、日本では理学療法士が水中に入ることはあまりないそうです。横山さんのように「水治療法がしたい」と理学療法士になる方も、実際にプールの中で活動されることも珍しいのだとか。

プールに入る理学療法士が少ない、そもそもプールのある施設が多くない、あっても維持費用がかかって運営が難しいという問題のほかに、患者さん(リハビリを受ける側)をプールに入れるまでにも様々な問題があるとのことです。
プールに入るのに何人かの人の助けがいる、入った際の体の適応の問題など…

今現在、日本で水中のリハビリ(水治療法)を行うには、さまざまな課題やクリアしなければならない事柄があるのだと、改めて感じました。

ただ、今回横山さんとお話していて一番印象に残ったのはこれらの問題ではありませんでした。

「理学療法士は−(マイナス)を0に戻す仕事、インストラクターやトレーナーは0を1や10にしていく仕事」

この横山さんの言葉を聞いて、理学療法士とインストラクター・トレーナーが繋がり、それぞれの強みを活かすことで患者さんの状況を途切れなくサポートしていくことが可能になるのだと感じました。

専門職である理学療法士が動作分析を行う。
さまざまな運動メニューに精通しているインストラクター・トレーナーが、その動作分析の結果をもとに実際の運動指導を行う。

そのことで、マイナスが0に、0が患者さんそれぞれの望む10や20へとつながっていけるのではないかと思います。

違う池でそれぞれが泳いでいるのではなく、それぞれの池が繋がって大きな池となり、その中でたくさんの人々(リハビリを提供する側、受けたい方々)が繋がることが、私達が水中運動を提供する大きな意味をもたらすのだと感じたのが、今回の横山さんとの出会いでした。

この日夜に夜行バスで東京に帰る私に、パンのお土産だけでなくこんなプレゼントもくださいました。

シンプル理学療法学シリーズ 高齢者理学療法学テキスト(南江堂)

横山さんも執筆されている部分があるとのことで、勉強中の私にとってはとても嬉しいプレゼントでした☺

来月は少し背伸びして、理学療法士さんも参加されるセミナーに参加する予定です。

小さな池から少しジャンプをして、隣の池に飛び込んでみようと思います。

フレイルの原因となりうる「サルコペニア」とは?

自分のふくらはぎの一番太いところを、両手の親指と人差し指で囲めますか?
これは、サルコペニアである可能性を知る方法の一つです。
両足を床について利き足でない方のふくらはぎを行うのがポイントです。

筋肉量の減少が急激で、「病気」と捉えて対処すべき状態を「サルコペニア」といいます。
サルコペニアの状態になると

・歩く速度の低下
・着替え、入浴などの日常動作にも支障が出てくる
・体のバランス機能が悪くなり、転倒・骨折の危険性が高くなる
・糖尿病や肺炎の感染症を発症しやすくなり、死亡率が高くなる

が起こると言われています。高齢者の6〜12%がサルコペニアと考えられているとという統計もあります。

最初にお伝えした「輪っかテスト」は正確な診断方法ではありません。
「AWGS]というアジアの診断基準に基づいて診断することが推奨されています。
これは、【握力】と【歩行速度】でまず判断され、ある程度の数値以下だと筋肉量の測定を行います。

参考サイト:NHK健康チャンネル https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_784.html

サルコペニアは「ロコモティブシンドローム」に含まれる概念の一つです。
ロコモティブシンドロームは「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態」のことで、和名は「運動器症候群」といいます。
運動器とは、身体を動かすために関わる組織や器管のことで、骨・筋肉・関節・靭帯・腱・神経などから構成されています。このうち、筋肉の障害がサルコペニアにあたるそうです。

75歳以上の方を対象に、来年度から「フレイル健診」が始まります。
けれどもちろん、この健診の年齢になる前からこれらの状態になることはあります。

歩行速度に関しては60歳を過ぎた頃から低下するとも言われていますし、下肢の筋力は何もしなければ30代から落ち始めます。

ご自身や周りの方が体の変化に気づくきっかけはさまざまですが、一つにはロコモティブシンドロームでも言われている「移動手段」ー歩行もその一つだと思います。

フレイル、ロコモティブシンドローム、サルコペニア…さまざまな名前が出てきていますが、それらに対する有効な手段はやはり「栄養(食事)」と「運動」です。
(水中での運動はもちろんおすすめです!)

歳を重ねれば重ねるほど「体の個人差」は大きくなっていき、「○歳だから」とはっきり年齢で体の状態を判断することが難しくなっていきます。
「運動は体にいいから始めよう!」というのももちろんいいですが、まずは今の自分の体の状況を判断して(ご紹介した輪っかテストの他にも、簡単にできる方法は多く紹介されています。)自分にあった運動を選択することが大切ではないかなと思います。(ご自身が昔行っていたスポーツや、知り合いの方がいいと言っていたもの、友達を作ることで通い続けられるものなど…)

私が世田谷区で行っているレッスンでは、月に一回ほど歩行に関する簡単なテストを行い、今の状況や運動の効果を感覚だけでなく「数字」で実感できるようにしています。
(希望があれば動画の撮影も行います)

通いの場(世田谷区)

前回の記事で触れた「通いの場」について、世田谷区の介護予防の取り組みも含めて調べてみました。

ちなみに通いの場とは関係ないかもしれませんが、プールに関して言うと世田谷区の一部中学校のプールは温水プールです。
地域の方に開放されている時間があり、私がおもに利用している玉川中学校を含め平日も土日祝日も、500円程度で利用することができます。

特徴的なのは、「65歳以上、もしくは障害者手帳を持った方への指導が申請をすれば可能」ということ。
近隣の区や市を調べましたが、このような制度を取り入れているのは世田谷区だけでした。
(23区すべてを調べたわけではありません)

世田谷区の介護予防関係の取り組みとしては
【介護保険の介護予防・日常生活支援総合事業等】
において、

「一般介護予防事業」
・はつらつ介護予防講座
・まるごと介護予防講座
・お口の元気アップ教室

「介護予防、生活支援サービス」(一部抜粋)
・地域デイサービス(通いの場に週一回通い、食事や介護予防を目的とした活動を行う)
・介護予防筋力アップ教室
・総合事業運動器機能向上サービス(通所介護施設で、運動器機能訓練を主とした活動を日帰りで行う)
・総合事業通所介護サービス(通所介護施設で、機能訓練や日常生活上の支援などを日帰りで行う)

これらは要支援1・2の認定を受けているかたや65歳以上で基本チェックリストの結果、一定の基準に該当した方が対象となります。

23区の中でも人口が多い世田谷区。

プールという資源を有効に活用できる仕組みを、規定の中で工夫して活用していくことで、インストラクターとしてさまざまなところで活動できる場が広がるのではないかと考えています。

↑に出てくる「通いの場」もその一つだと考えています。

地域デイサービスのことを指しますが、これらの運営は地域の団体が行うことも可能で、活動に対する補助金なども出るそうです。

私の専門はプールでの活動ですが、プールに自ら来てくださる人を待つだけでなく、水中運動の良さを進んで伝えに行くことも、こういった場を利用すれば可能になるのではないかなと思っています。

また、プールが「通いの場」の一つになればいいのにな、とも思いました。

次はフレイル並んでよく耳にする「サルコペニア」について、触れていきます。


世田谷区プールで個人レッスンを承っています。(65歳以上、もしくは障害者手帳をお持ちの方対象)

詳細はこちらをご覧ください!

フレイルって?②

令和元年10月厚生労働省策定の「高齢者の特性を踏まえた保険事業ガイドライン第2版」でも、「フレイル」について触れています。

これまで生活習慣病対策・フレイル対策としての保健事業(医療保険)と介護予防(介護保険)が制度ごとに実施されてきたものの、人生100年時代を見据え、保健事業と介護予防が一体的に実施されることが求められるようになった(中略)

高齢者の特性を踏まえた健康支援

①壮年期における肥満対策に重点を置いた生活習慣病対策(特定保健指導等)から、体重や筋肉量の減少を主因とした低栄養や口腔機能、運動機能、認知機能の低下などのフレイルに着目した対策に徐々に転換することが必要である

(中略)

③フレイルと疾病の関係として、糖尿病や心血管疾患などの生活習慣病の発症や多剤服用などは、フレイルのアウトカムであると同時にその原因となりうると言われている。

また、「平成31年度3月28日 第34回保険者による健診・保健指導等に関する検討会」の「高齢者の保健事業について」にも

高齢寿命延伸に向けた取組

①健康無関心層も含めた予防・健康づくりの推進

(中略)

[重点取組分野]

1)次世代の健やかな生活習慣形成など

2)疾病予防・重症化予防

3)介護・フレイル予防

・介護予防(フレイル対策)と生活習慣病等の疾病予防・重症化予防を一体化的に実施する枠組みの構築、インセンティブも活用

・実施拠点として高齢者の通いの場の充実、認知症カフェの更なる設置等地域交流の促進

[目指す2040年の姿]

・身近な地域で、生活機能低下防止と疾病予防・重症化予防のサービスが一体的に受けられる。

例)通いの場への参加率 15%、認知症カフェの設置箇所数 9500箇所

このように、現在は国民健康保険と後期高齢者の保健事業が75歳で断絶されている状況ですが、フレイル状態に着目した疾病予防の取り組みの必要性、保健事業と介護予防の一体的な実施、保健事業との連携による支援メニューの充実の必要性が求められているということです。

読んでいて「通いの場」というワードが気になったので、次回は私が活動している世田谷区の通いの場と介護予防の取り組みについて書いていきたいと思います。

 


世田谷区プールで個人レッスンを承っています。(65歳以上、もしくは障害者手帳をお持ちの方対象)

詳細はこちらをご覧ください!

(問)腰痛 (正解)ハイドロ

 

「今日はちょっと腰が痛いから、途中で上がるかもしれないわ」
ハイドロトーンのクラスにご参加の方から、レッスン前に言われました。
聞けば、クーラーをつけて過ごしていたところ冷えたせいか腰が痛くなってしまったとのこと。
痛みの種類をお聞きし(鈍痛か鋭痛か)、ご自分で判断してとりあえず半分は参加することに。

様子を見て進めましたが、半分の時間が過ぎてもそのままレッスンを受け続け、最終的には最後までご参加されました。

そして次の週。
「先週のハイドロ、正解だったわ!あの後腰がすごーく軽くなったの!」

と、嬉しい報告をいただきました☺
ハイドロ歴の長い方であり、普段から自分の感じた変化をすぐ言葉にして伝えてくれる方なのですが、私個人的にはそれに加えて「基礎(下地)がしっかりしている方」なのではないかなと思います。
体力が落ちていると、何かのきっかけでケガをしてしまったとき回復するまでに時間がかかりますが、普段から体のケアをしていると何かケガをしてしまっても回復する時間が早い。

自分の体を振り返ってみても、不摂生をしたり体のケアを怠ったときに体調不良(私の場合はアトピーが悪化します)やケガ(軽いぎっくり腰や足底筋膜炎のなりかけ)をすることが多かった。

別のハイドロのクラスでは、病気をきっかけに運動を始めた方がいました。
薬などの副作用で体重が増えてしまうとのこと。
けれどそれも「基礎を作るきっかけ」になるのではないかなと思います。

今から自分の体をいい状態に保つ基礎作りをすれば、また何か体の不調が起こったときも回復する力がついているので長く患わずに済むと思うのです。

リセットボタン一つですぐに回復!というわけには行かない私達の体。
たまにサボってもいいから、長く楽しくコツコツ「基礎」「下地」を作ることの大切さを、お客様の声から改めて感じました。


こちらで発表を行います!

水中リハビリシンポジウム
11月9日㈯ 開催

これまでの活動をお話しします。
他にもいろいろな方の発表が行われます。
当事者の方、トレーナー・介護関係の方の情報交換やアイデアを得られるのではないかと思います!
お誘い合わせの上、ぜひお越しください☺