「プールリハビリ」カテゴリーアーカイブ

Aichi(アイチ)と脳卒中①

Aichi(アイチ)について

水中4大セラピーをご存知でしょうか?

・障害者水泳などが中心の ハロウィック(静的緊張性)
・麻痺のある方に向けた バッドラガーズ(筋収縮)
・無重力下で行われる究極のリラクゼーション ワッツ(筋弛緩)
そして
・経絡(気の通り道)にそった動きを行う Aichi(アイチ:動的筋調整)

このうち「Aichi」は日本人が考案したメソッドであり、世界中で一日10万人が行っていると言われています。
にもかかわらず、海外での方が盛んに行われているという現状があります。
そのせいか、Aichiに関する研究も海外からのものが多いようです。

先日、

「慢性脳卒中患者のバランスに対するAichiの効果」

という内容の論文をFacebookで今野先生が紹介されていました。

グーグル翻訳を駆使して読んでみましたが、

結果として、Aichiは従来の水中運動(water based excercise)と比べて、特にバランストレーニングにおいて良い結果を示した
特に前後軸の重心移動・機能バランス・下肢制御を改善することが可能

その他に…
・従来の水中運動も、陸上での介入と比較すると体重移動能力・動的バランス・機能的可動域性が大幅に改善した。
・脳卒中以外にも、多発性硬化症の患者の筋力・持久力・機能的可動性・疲労の重症度に対する8週間のAichiトレーニングが、プラスの効果を示した。
・従来の理学療法グループよりも、ハロウィック療法グループを組み合わせたAichiのバランスパフォーマンスと膝屈伸筋力がより向上。
パーキンソン病の人々のバランスと機能的能力に関するAichiの実現可能性を示した。
・water-based excercise(従来の水中運動)は脳卒中患者のバランスのパフォーマンスに有益。
・Aichiトレーニング後の前後運動量の増加は、より早い歩行速度をもたらす可能性がある
・Aichiは、従来のwater-based excerciseよりも前後バランスの制御と下肢の運動機能の改善をもたらした。
・両方のwater-based excerciseにより、BBSスコアが改善されたが、Aichiトレーニングのみが転倒のリスクを低減した。

慢性脳卒中患者のバランスに対するAichiの効果
Pei-Hsin Ku、Szu-Fu chen2、Yea-Ru Yang1、Ta-Chang Lai3 *およびRay-Yau Wang1 *

より

つまり

従来の水中運動自体も陸上と比較して脳卒中の方のバランスの向上などに有効だが、
Aichiを取り入れるとより良い(前後のバランス制御、転倒防止)

ということでしょうか。

Aichiは水中ではもちろん、陸上でも可能です。
座ったままでも、寝たきりでも行っている方もいます。
決まった動きがあり、誰でも行える簡単なものでありながら繰り返すほどにその奥深さを感じることができると思います。

日本には、考案者である今野純先生が養成コースにいらっしゃいます。(指導してくださるのは、経験豊かなナショナルトレーナーの方々です)

「一度受けてみたい!」という方は、ぜひご連絡ください☺
水中でも陸上でも、一人でもグループでもできるAichiを、ぜひ一度体験してみてください。

「指導者になりたい!」という方は、こちらをご覧ください。

「どんなものか興味がある」という方は、You Tubeで「Aichi」で検索していただくといろんな動画を見ることができると思います。


世田谷区のプールでは、障害者手帳をお持ちの方、もしくは65歳以上の方でしたら提供が可能です。

現在は

(火)14時~16時
(水)13時30分以降
(土)午前中
(日)17時以降

プールによって利用時間が異なりますが、実施可能です。(事前に予約が必要となります)

4月以降はもう少し枠を増やすことができますので、ご興味のある方は情報をお待ちください😊

ご予約・お問い合わせは
メール
LINE
Facebookページ
で受け付けています!

内容に関すること、受講料や体験に関することなどありましたらお気軽にお問い合わせください☺

脳卒中の方の歩行①

先日、理学療法士向けのセミナーを受講してきました!

「バイオメカニクスから見た脳卒中片麻痺患者へのアプローチ戦略の考え方」

私は理学療法士ではないので、全て理解はできたかといわれると自信はないのですが、この一年で学んだこと(水中運動)の理解を深めるのにとても役立ったと思います。

特に「バッドラガーズ」(世界4大水中セラピーで、片麻痺の方への水中でのメソッド)で行っていた動きと同じことを目的としたことが必要だというのが、さまざまな理論的背景で説明されていて、「だからバッドラガーズなのか!」と受講しながらうなずく場面がたくさんありました。

バッドラガーズは水中で顔をつけず、浮遊具をいくつか使って実施します。

浮いているのでリラクゼーションに見えるかもしれませんが、その状態でセラピストが適切な方法で支持すると、かなりのトレーニングになります。

今回の講習会を浮け、より自信をもって「バッドラガーズ」の良さをお伝えすることができると思えました!

バッドラガーズ始め水中運動は、世田谷区のプールにて 障害者手帳をお持ちの方、もしくは65歳以上の方 でしたら提供が可能です。

現在は

(火)14時~16時
(水)13時30分以降
(土)午前中
(日)17時以降

プールによって利用時間が異なりますが、実施可能です。(事前に予約が必要となります)

4月以降はもう少し枠を増やすことができますので、ご興味のある方は情報をお待ちください😊

ご予約・お問い合わせは
メール
LINE
Facebookページ
で受け付けています!

内容に関すること、受講料や体験に関することなどありましたらお気軽にお問い合わせください☺

【理学療法士×インストラクター】マイナスを0に、0を10に

昨年開催された「プールリハビリシンポジウム」で知り合いになった、
理学療法士でありYokogaku株式会社代表取締役 横山三純さんにお会いしてきました。

「プールでのリハビリをしたい!」という思いから理学療法士を目指された横山さん。
実際に以前勤めていらっしゃったクリニックでは、プールに入られていたそうです。

今回横山さんとお話して感じたのは、「連携」(繋がり)の大切さでした。

私自身は理学療法士の資格を持っていません。
ただ、「リハビリが必要な状況の方に、水中の特性を用いた運動は効果がある」という思いでさまざまな勉強をしたり講習会に参加してきました。

しかし正直、リハビリに関する資格もなくリハビリをしたいというのは難しい面があるのではないと思っていました。

一方、日本では理学療法士が水中に入ることはあまりないそうです。横山さんのように「水治療法がしたい」と理学療法士になる方も、実際にプールの中で活動されることも珍しいのだとか。

プールに入る理学療法士が少ない、そもそもプールのある施設が多くない、あっても維持費用がかかって運営が難しいという問題のほかに、患者さん(リハビリを受ける側)をプールに入れるまでにも様々な問題があるとのことです。
プールに入るのに何人かの人の助けがいる、入った際の体の適応の問題など…

今現在、日本で水中のリハビリ(水治療法)を行うには、さまざまな課題やクリアしなければならない事柄があるのだと、改めて感じました。

ただ、今回横山さんとお話していて一番印象に残ったのはこれらの問題ではありませんでした。

「理学療法士は−(マイナス)を0に戻す仕事、インストラクターやトレーナーは0を1や10にしていく仕事」

この横山さんの言葉を聞いて、理学療法士とインストラクター・トレーナーが繋がり、それぞれの強みを活かすことで患者さんの状況を途切れなくサポートしていくことが可能になるのだと感じました。

専門職である理学療法士が動作分析を行う。
さまざまな運動メニューに精通しているインストラクター・トレーナーが、その動作分析の結果をもとに実際の運動指導を行う。

そのことで、マイナスが0に、0が患者さんそれぞれの望む10や20へとつながっていけるのではないかと思います。

違う池でそれぞれが泳いでいるのではなく、それぞれの池が繋がって大きな池となり、その中でたくさんの人々(リハビリを提供する側、受けたい方々)が繋がることが、私達が水中運動を提供する大きな意味をもたらすのだと感じたのが、今回の横山さんとの出会いでした。

この日夜に夜行バスで東京に帰る私に、パンのお土産だけでなくこんなプレゼントもくださいました。

シンプル理学療法学シリーズ 高齢者理学療法学テキスト(南江堂)

横山さんも執筆されている部分があるとのことで、勉強中の私にとってはとても嬉しいプレゼントでした☺

来月は少し背伸びして、理学療法士さんも参加されるセミナーに参加する予定です。

小さな池から少しジャンプをして、隣の池に飛び込んでみようと思います。

【5歳~70代まで】ゆめけんエンジョイスイミング

新木場にあるBumB東京スポーツ文化館/プールで行われている、ゆめけんエンジョイスイミングの見学に行ってきました。

理事の滝澤さんとはワッツの講習会で知り合い、その後11月に開催されたプールリハビリシンポジウムにも参加していただきました。

NPO法人ゆめけんという団体では1時間ずつ3チーム×3コマ=9チーム編成で、知的・身体障害の方々の水中運動・水泳教室を開催しています。

参加者は5才~70代の方まで様々で、会員の方は105名とのこと。

25mプール3コースと小プールを半分貸し切っての、大規模な教室でした。

印象的だったのが、教室の進行の中でのたくさんの工夫。

それぞれの特徴にあわせてプールの使い方を工夫(25mプールを単純に縦3コースに区切るのではなく、2コースに区切って使用したり横に区切って使用したり)したり、保冷剤を暖かくしての寒さ対策(体の動きの関係でどうしても冷えてしまいやすい方もいます)もされています。

ある程度の年齢・泳力までは介助者の方がつくこと(小さい年齢のクラスはパパがほとんどでした!)で介助者がそれぞれの先生になる(補助など)ということで、個別指導が多くなりがちな障害を持つ方の水泳教室を集団で行うことができているのだとわかりました。

また介助者が必要とされていないクラスでも、「参加者一斉プログラムと個別プログラムの二本立て」というのが徹底されているようでした。

今回、一番最後の時間の赤チーム(小プールで介助者がつくクラス。小学校前後の子が多いです)に参加させていただきました。

介助をされているのはほとんどお父さんだったのですが、その補助のうまさに驚きました!

滝澤さんによると、2002年当初は介助者の殆どがお母様でしたが、時代が変わり、イクメン世代のお父様や男性ヘルパーさんが介助に入られるケースが増えているそうです。

「幼児期は母親べったりだったのが、思春期を迎え母では手に負えなくなり、更衣室問題もあいまって父親の出番となった。プール内ではスキンシップが自然にできるので家庭内で復権しました。」と喜ぶお父様もいるとのことです。

みなさん、自分のお子さんがどこまでできるのか、どこまでなら安全を確保させながら本人のチャレンジをさせてあげられるのかなどを把握して、手を出し過ぎない程よい距離感で接しています。

水中というのは肌と肌が直に触れ合う場所であり、「掴む」という動作は思った以上にダイレクトに触られた側に伝わります。

滝澤さんは参加されたお子さんに両頬を手のひらで包んで「アリガト」と言ってもらったことがきっかけで、親御さんたちに自分の頬を掌で包んで感触を確認してもらい、子供をギュッと「握らない」練習をメニューに加えたそうです。

私はこの日の午前中、「クリニカルワッツ」の研修に参加していたのですが、「クライアントにあわせて様ざまな方法をブレンドする」というのがまさにこちらでは行われていました。

「ワッツ」「Aichi」「ハロウィック」などがそれぞれの場面で各々に合った形でブレンドされて提供されており、「まさにこういうことなのだな」と実感することができたのです。

また、指導者の方々もそれぞれに勉強熱心な様子が見て取れました。陸でフォローする方、クラスの入れ替えの時間にも様々な方法を教え合う方。

フィットネスクラブでの様子しか知らない私にとっては、とても新鮮で、クラブでの教室とはまた違った指導者の誇りやかっこよさに触れることができたと思っています。

家族のおもい👪

世田谷区のいくつかの公共プールでは

・65歳以上の方
・障害者手帳をお持ちの方
・未就学児

を対象に、事前に申し込みをすることで指導行為を行うことができます。

普通公共のプールでは指導行為(営利目的など)は禁止されているのですが、世田谷区はプールという資源をきちんとルールを設けて有効活用しており素晴らしいと思っています✨

私が提供しているプールでのレッスンは40分間。
待ち合わせて着替えをしてなどを含めると1時間程度になります。
泳法指導ももちろん承りますし、顔をつけない水中でのトレーニング(関節が大きく動くようにする内容や、バランス・筋力トレーニング)も行っています。

レッスン前後で送迎をされるご家族の方にお会いすることがるのですが、私の知ることができない普段の変化(前より歩くのが早くなった、この間はハードだったみたいです☺ など…)を知ることができ、それも今後のレッスンを組み立てる上で重要な要素になってきます。

「こうなりたい」と体に関して思うのは、ご本人の希望ももちろんあると思います。

でも、普段一緒に暮らしているご家族にとっても「元気に生活してほしい」という願いがあり、ご本人も「家族に元気な姿を見せたい」という気持ちがあるのだと感じます。

叶えるのは本人の努力ですが、その後ろにある家族の思いも知り、私にできる限りのことを提供できたら。

他にもいい指導者の方はたくさんいらっしゃるけれど、様々な条件や理由(場所や時間など)でお会いできた方との時間を大切に、40分の中でできることでその後の時間も豊かにすることができたら、と思っています。


世田谷区プールで個人レッスンを承っています。(65歳以上、もしくは障害者手帳をお持ちの方対象)

詳細はこちらをご覧ください!