一見何の変哲もない道ですが・・・
この道は旧暦の十月に八百万の神々が、
稲佐の浜から出雲大社へ御神幸されるときに通られる道です
ちなみに出雲では神が来る月なので「神在月」といいます
浜まで行く途中には、老舗旅館やそば屋、和菓子屋が並んでます
たくさんの民家で軒先や玄関などに、竹筒で花が飾られていました
今の季節ですね、きれいな蝋梅と椿がセットで指してありました
潮汲みのものは撮ってこなかったので、神社に咲いてたものでご勘弁を
ここもスサノヲノミコトがお祀りされています
「越峠荒神社」
浜までの途中にあります
帰ってから知ったのですが、大社の人々は稲佐の浜から海水を汲んで
出雲大社や荒神社へ参拝します
その際に海水を汲む入れ物が「潮汲」と呼ばれる竹筒
参拝時に竹筒の海水を笹の葉で撒き清めます
残りを自宅に持ち帰り、玄関や神棚、釜場、便所、各部屋、家族に撒いて清めます
その「潮汲」を花瓶代わりに使っていたんですね
各地方からの参拝者への ”おもてなし” です
私の考えですが、この「潮汲み」の風習が
いつしか砂でも行われるようになったのではないでしょうか?!
遠くから参拝したものが水を持ち帰るのは困難です
砂なら袋に入れておけば、こぼれる心配もありません
出雲神話の「国譲り」にも深く関係のある稲佐浜
ここのものを使って、清めたり御利益をいただくことが大切なのかもしれません
いろいろ見ながら道を進むと、あっという間に稲佐の浜です
正確には15分~20分というとこでしょう
そうそう、日本海を見るのは人生で3度目です
一回目は免許取り立てで同級生と行った若狭湾
二回目は20歳の時の慰安旅行の「渚ドライブウェイ」
そして三回目が「稲佐の浜」です
この岩の神については歴史の流れで変化があるようです
ようは、神様が入れ替わってるということです
地元の方には「べんてんさん」と言って親しまれているそうです
午前中に参拝を済ませると決めているので、早速砂を掻き集めビニール袋へ
そして帰りは広い通りの「阿國の道」を通ることにしたのですが・・・突然の雨
車には傘ありましたが持ってきてません
まさかまさかの雨です
少し進んだところに雨宿りできそうな木があったので、おさまるのを待ってました
ちょっと弱まったかな?と思い歩き始めると、また少し激しく。。。
すると知らない自動車が寄ってきて、「どちらまで?乗っていかれませんか?」と
年配の女性が声をかけてくれました
どうやら私たちの行動を見ていたらしく、手を差し伸べてくれました
有難く大社まで乗せていただくことに・・・
乗ってすぐにざんざん降りになったので、ホントに有難かったです
その女性の言葉を借りると「山陰の天気は変わりやすいから」
出雲大社は縁結びの神様と言われています
しかしこれは単なる男女の縁だけでなく、
人と人とが縁深く助け合えるというもの
「御縁」というものを実感できる時間でした
そして島根の人はホントにやさしい!!
しまねっこ大好きです
旅が充実する要因のひとつは「人のやさしさ」ではないでしょうか?!
旅籠屋の方もそうでしたが、親切にされたり優しくされたりすると幸福感を得ます
その気分が見るものや感じるものをさらに充実させる・・・
神様のお導きにも感謝です
さて、無事に大社に到着して正面鳥居に向かうと雨が止みました
不思議ですね~あんなに降ってたのに
二の鳥居前
稲佐の砂を右手に持ってます
ここからが出雲大社の聖域です
参道は全国でも珍しく下り参道
昔は玉砂利が敷かれていましたが、皇太子様が参拝された際に石畳に変わったようです
坂を撮ってみましたが、よくわからないので載せるのやめます
三の鳥居
松の参道で鳥居が見えません
この松たちは圧巻です
出雲大社の見どころの一つのようですよ
ご存知の方も多いと思いますが、出雲大社は「二拝四拍一拝」です
これ覚えておくといいですよ
結構、逆にやってる方いました
ここからは左回り、つまり逆時計回りに進みます
この後は拝殿裏の八足門から本殿を拝みます
(ここからは神の領域なので、正面から画像は撮ってません)
この八足門は正月五日間だけ開門され、もう一つ中の楼門まで進むことができます
八足門の中にもいくつかの摂社があります
八足門をさらに左へ進み東十九社、釜社があります
この釜社がスサノヲノミコトの仮殿となっているので、
ここの軒下に砂を供え元あった砂を授かってきました
更に進み本殿裏に遷宮中の素鵞社があります
本殿西側へ進み、御神座の正面、氏社(ここも遷宮中)、
西の十九社で本殿を囲む瑞垣一周です
御神座正面というのは、本殿で祀られている大国主大神は西を向いています
なので、本殿や拝殿で参拝する際は大国主大神の左側を見ていることになります
もちろん正面で参拝してきました
そして東と西にある十九社は神在月に八百万の神が宿泊するホテルのようなもの
神在月に参拝の際は、とくに重要になりますね
神在月は大国主大神と八百万の神々が誰にどんな御利益を与えるか会議をする月
しっかり参拝した方がいいです!!
うー背が届かない。。。
おみくじ引きました
出雲大社のおみくじは吉凶はありません
色々な事柄について導きが書かれています
昨年五月の遷宮前は拝殿までしか入れなかったようですね
今回は素鵞社が遷宮中で残念でした
すさまじいパワースポットらしいです
参道を戻って二の鳥居まで来て、ジャスト12時
今回も伊勢神宮同様、バッチリな時間でした
・・・ということで、腹が減っては何とやら
昼食をとることにしました
つつきは「しまねっこ③」でどうぞ~