金にも勝るもの

ソチオリンピックも、あと一日で閉会式です
いろんなドラマがありました

オリンピックというとイコール「メダル」みたいなところがありますが、
心が震えるほど感動するものはメダルだけではありません

今回のオリンピックは時差があって日本の深夜開催が多く、
ほとんどが次の日のニュースで見ていました
しかし、あの日だけは我慢できず寝不足覚悟で見てしまいました
女子フィギアスケートフリーです

金メダル候補と言われた浅田真央選手のSPの残念な結果
メダルのことよりも、彼女がどんな演技を見せてくれるのか?
そこが知りたくてテレビをつけました

演技開始直後のトリプルアクセルが成功!!
その後、7つものトリプルジャンプを確実に決め、
その他の滑りも見事なまでの出来でした
演技中は終始気迫ある表情で果敢に挑む彼女はまさに氷上の戦士

回転不足をふたつ採られたものの、今期自己最高得点を打ち出しました
滑り終えた瞬間の彼女の表情は忘れられません
あの若さにして長い長いスケート人生のすべてがあふれ出たかのような涙
感動せずにはいられませんでした。。。

結果6位に終わりましたが、”金にも勝る最高の演技”だったと思います

他にもありました
41歳、葛西紀明選手です
40代にして、見事ラージヒルで銀メダルを獲得しました

彼は長野オリンピックの際、怪我でラージヒルの個人と団体を外されました
その団体で皆が金メダルを手に喜んでいる姿を、
とても複雑な気持ちで見ていたことでしょう
だからこそ、今回のラージヒル団体にはとてもこだわってメダルを取りに行った
個人の銀メダルでは見せなかった涙を流したのでしょう

インタビュアーの「どうしてここまで(年齢)やってこれたんだと思いますか?」
という質問に葛西選手は・・・
「メダルを持っていなかったからだと思います」という答えが印象的でした

彼にとっての個人銀や団体銅は”金にも勝るもの”だったに違いありません
49歳まで頑張ると言ってました
4年後、8年後が楽しみです

そしてもう一人、上村愛子選手
長野五輪では里谷多英選手と並び注目を集め、7位入賞
そこから毎回五輪に出場するも順位は一つずつしか上がらず、
前回4位で今回こそはと臨んだソチ
結果は4位入賞

私がいつも会員さんに言ってますが、「維持は向上」です
若いうちは伸びしろも大きいし、勢いもあります
ベテランになれば技は上がっていきますが、体力は自然の原理には勝てません
・・・ということは、「維持するだけでも凄いこと」ということです

上村選手もメダルが凄く欲しかったでしょうが、
ここまでやってきた自分には満足してることでしょう
やり終えた後の笑顔が最高でした!!
称賛の拍手を贈ります
”あなたの4位は金にも勝る”

他にもたくさんの人が”金にも勝る”試合を見せてくれました

東日本大震災を乗り越えての男子フィギアスケート羽生結弦選手
彼のメダルは”金にも勝る金”

スノーボード女子の竹内智香選手 銀メダル
女子選手のスーノーボードメダル獲得は凄いことらしいです

ノルディック複合の渡部暁斗選手 銀メダル
あの坂は歩いても息切れそうです

スキー女子ハーフパイプの小野塚彩那選手 銅メダル
今期正式種目のこの競技 練習環境にとても苦労したそうです

まだまだ把握しきれないほどのドラマがソチにはあったでしょう
まだ競技は残ってますが、終えられた選手のみなさん「お疲れ様でした」
今は何も考えず、ゆっくり休んでください

”金にも勝るもの”たくさんもらいました
          ありがとう