目標を定めエクササイズを選択したら、いよいよ始動です
具体的にエクササイのやり方を説明する前に、
どの運動にも共通して必要なものを復習しておきましょう!!
それはズバリ「準備運動」です
三回目の今日は「準備運動(ウォームアップ)」がテーマです
皆さんは準備運動と聞いて何を想像しますか?
ストレッチを想像した方は少々古いかもしれません
もちろん今から説明する中にストレッチもありますが、
みなさんのイメージとはちょっと違うものでしょう
では、まず準備運動の必要性から整理していきます
準備運動は何のためにするのか?
① 筋の温度、筋温を上げ安全に運動するため
筋肉はゴムみたいなものなので、温かい方が伸びやすくなります
関節の可動域が大きく取れればケガの予防になります
また軽めの動作は関節を潤すとも言われています
準備運動での関節の潤いが、関節動作をスムーズにしてくれます
② これから行う運動の効果を上げる
運動の種類によってやることは変わります
有酸素運動なら急激に心拍数を上げるのでなく、
目標心拍数へ徐々にいくために少し心拍数を上げておきます
フリーウェイトなどでかなりの負荷をかけて筋トレをする場合なら、
目的の部位を少し軽めの負荷で多めのレップ数(回数)で準備します
③ 脳も準備する
近年では脳と体は繋がっているという考え方が主流です
一つの動きを取っても脳が指令を送っているわけですから、
脳の準備ができていればケガの予防にもなりますし効果も上がります
準備運動をしながらメインの運動をイメージし、意識を高めたり、
軽い運動をすることで脳に「これから始まるよ~」と準備させます
運動によっては心の準備もこれに入ります
「さあ、やるぞ!」と高揚させたり、落ち着かせる場合もありますね
④ 正しい姿勢を作る
姿勢の乱れはケガのリスクを上げ、運動効果を下げます
姿勢と言っても立ち姿だけでなく、肩甲骨の位置や骨盤の傾き
股関節のつまりや足の向き、そして足裏まで・・・
自分の体の歪みを整えることで安全に効果的に運動ができます
では、上記の4つは具体的に何をすればいいか?
① 筋温をあげる
筋温を上げるには、日常動作に近いものから始めるのが理想です
誰でも、家の中でも必ずやっていることが「歩く」です
5分程度歩いたり、軽く走ったりすれば筋温はすぐに上がります
バイク漕ぎなどもいいでしょう
筋トレを主としている方なら、メインの負荷よりも軽い負荷での筋トレも
筋温を上げるのに効果的です
この場合、使用する筋肉は小さいところでなく大きな筋肉を利用すると筋温が上がりやすいです
大胸筋、広背筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、殿筋などです
腹筋などもおススメです
ただし、関節など気になる部分がある方は、
これから説明する④を行うことで不安を減少できます
② 効果を上げる
効果を上げるための準備運動を有酸素運動と筋トレを例に挙げましたが、
この二つだけでもポイントが大きく違うのは理解していただけましたか?
運動の種類によって効果を上げる為の様々な準備運動の方法があるので、
今回はこの項目を更に深く掘り下げるのは止めておきます
どのエクササイズにも共通する準備運動でも十分効果を上げることができます
ご心配なく!
③ 脳の準備
脳や心の準備は皆さんが思う以上に重要です
よくオリンピック選手やプロのスポーツ選手が、
イメージトレーニングや試合前に集中している姿を見ますよね
これが脳と心の準備です
皆さんは試合は無いかもしれませんが、
目的に集中したり体の意識を高めることで確実に効果は上がります
④ 姿勢を整える
姿勢を整える、骨格の並びを整える作業を「コンディショニング」と言います
コンディショニングは「緩める→整える→固定する」が基本です
体のバランスが悪いところ、固くなっているところなどを緩めます
その部位をゆらゆらさせる動作や、表の筋肉なら強めにさする
リンバリングと言われるストレッチや体幹トレーニングで整え
(ストレッチについては後で補足します)
自重を使った軽めの筋トレなどで固定します
コンディショニングをすることで体本来の動きを呼び覚まし、
より燃やし、より筋肉をつけてくれます
これらが準備運動になります
どうですか?
ケガの予防だけでなく、非常に重要な役割を果たしてますよね?!
是非、これを読んだ翌日からすぐに、しっかりとした準備運動を実行してください!!
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《 ストレッチについて 》
ストレッチは大きく分けて二つあります
「スタティックストレッチ」と「リンバリング」です
スタティックストレッチ・・・別名「静的ストレッチ」
筋肉の長さを変えず止まった状態をキープして行うもの
皆さんがイメージするストレッチはこれでしょう
【ポイント】
・姿勢よく行う
・勢い(反動)をつけない
*筋肉には「筋紡錘」、腱には「ゴルジ腱器官」という
感覚受容器があって、反動をつけて動くと縮もうとします
これらを「伸展反射」「伸張反射」といいます
伸ばしたいのに縮んでは逆効果ですよね
リンバリング・・・別名「動的ストレッチ」
音に合わせるわけではないですが、
リズミカルに体を動かして徐々に関節可動域を上げていきます
【ポイント】
・コントロールされた動きで行う
・四肢はテコが短いものから始め、長いものへと移行していく
*皆さんがイメージしやすいのは、エアロビクスの始まりの部分です
準備運動の説明やスタティックストレッチの説明でわかるように、
準備運動では筋温を上げることが目的なので、静的ストレッチは現在ではほとんど行いません
その代わりに、リンバリングやストレッチ以外の方法(コンディショニングなど)で体の準備をします
固くて伸びないものを伸ばそうとしても無理ですよね?
静的ストレッチは、運動終了後の整理運動(クールダウン)や柔軟性向上のために行います