春トレのためのおさらい~④有酸素運動

有酸素運動って、何でしょう?
私もインストラクターになる前は勘違いしていましたが・・・

有酸素運動は呼吸していて、無酸素運動(筋トレ)は呼吸してない・・・ではないです!!

人間が体の中にあるエネルギー源と酸素をくっつけてエネルギーに変える
代謝活動を「有酸素運動」と言います
この時使われるのが、主に脂肪です
それ以外の運動、つまり酸素を用いず行うエネルギー代謝を「無酸素運動」と言います
ここで使われるのは、糖質です
しかし、有酸素運動時も糖質やたんぱく質も全然使われないわけではありません

筋トレや有酸素的な運動でも開始時は無酸素運動が行われます
有酸素運動の場合、20分経過後くらいからエネルギー代謝が
無酸素的から有酸素的にに変化していきます
なので、”20分以上有酸素運動をしないと脂肪が燃えない”と言われてきました
近年では研究が進み、一度に20分以上有酸素運動をしなくても脂肪が燃える結果報告もあります

では、有酸素運動をどのくらい(どんなキツさ)でやればいいのでしょう?

こんな数式があります

(220-年齢)×0.55~0.9
*簡便法です。カルボネン法というのもありますが、さほど大差はないです。

これは目標心拍数の算出式です
有酸素運動は心拍数で効果判定を行います
数式で出された心拍数あたりで運動することで、有酸素効果を得ることができます

ただし、これでは同じ年齢の方なら、同じ目標心拍数になってしまいますよね?!
体力は個人差がありますから、一つの参考数値にしてもらえればいいです

また、ランニングマシーンやバイクなどは心拍数測定器が付いていますが、
外でジョギングをしたり、スタジオプログラムに参加してる時は測定不可能です
(最近ではウォッチ型の測定機能が付いてるものもありますが、
まだスマートフォンほどは普及してないですね)
では、どうやって「運動強度」、「このキツさ」でいいのか、知ることができるのでしょう?

「トークテスト」というものがあります
誰かに「大丈夫ですか?」と聞かれたときに「はい、大丈夫です」と言える
”ドキドキバクバクするけれど、話ができる程度”
これが効果的に有酸素運動をしている「キツさ」になります
この”ドキドキバクバク”は、思ってる以上に息が上がってる状態ですよ

私の目標心拍数の最大値は150ですが、
マシーンでここまで心拍数を上げようと思うとかなり動いた状態になります

では更に、同じ有酸素運動でもいくつかの種類があるのでご紹介しておきましょう

【定常状態トレーニング】

盛り上がっているところが、目標心拍数に達しているところです
運動量と酸素の摂取量のバランスがとれている状態です
「定常状態」といいます
開始時の低いところが、ウォームアップやメインの始まり
後半の低いところがクールダウンです
ごく一般的な有酸素運動の例です

【インターバル・トレーニング】

同じ運動強度(キツさ)と休憩を、同じ時間だけ繰り返していくトレーニング方法です
普通のインターバルでもかなり効果を期待できますが、更にキツくしたものを「HIIT」といいます
ハイ・インテンシティー・インターバル・トレーニングの略です
日本語では高強度インターバルトレーニング
文字通り高い強度で、そして短い時間で行います
例えば、〔バイクを全力で1分漕ぎ、30秒休憩〕×5セット
合計で7分で完了です
しかし効果は絶大で、アフターバーンと呼ばれる終了後燃焼もあります

【インターミッテント・トレーニング】

様々な運動強度で、様々な休憩時間で繰り返していくトレーニング方法です
「ZUMBA」などがこれに当たります
運動強度が上がったり下がったりするので、逆にキツイです
ZUMBAが、そんなに走ったり飛んだりしていないのに運動量を確保できている要因の一つです

【サーキット・トレーニング】

同じ時間を使って違うエクササイズをステーションごとに回る方法です
有酸素運動だけでなく筋トレを間に入れることで 有酸素効果を更に上げています
筋トレ部分で糖質を使うので、効率的に有酸素運動で脂肪を燃やせます
某ジムの「○ーブス」はこの方法を取り入れています

サーキットトレーニングはステーション式なので、
回ってトレーニングする方法なら筋トレだけでも、有酸素だけでもサーキットとなります
また、定位置で時間ごとに違うエクササイズを行ってもサーキットトレーニングとなります
例えば、ステップ台を昇降3分、ダンベルをその場で3分、腹筋をその場で3分・・・
と、進めていってもサーキットトレーニングです

今は使用後に消毒作業があるので大変ですが、
ジム内を一人サーキットで回っても面白いですよね
ランニングマシーン→腹筋→ダンベル→バイク→筋トレマシン・・・など

【補足】
有酸素と筋トレとどっちを先にやるのがいい?とよく質問を受けます
以前(20年ほど前迄)は、有酸素運動をやってから筋トレというのが常識でした
それは体を温めてから筋トレをした方がいいから・・・という理由からでした
ところが今では、その逆が主流です
理由としては2つ考えられます
一つは、十分な知識と準備運動の浸透で筋トレから始めても安全に運動できるようになったこと
また、筋トレしかされない方も多くなったことで、有酸素=準備では無くなってきました
二つ目は、筋トレを先にやることでの効果増大です
サーキットでも説明しましたが、筋トレで糖質を使いますので有酸素運動時に
ダイレクトに酸素を使い始めることができます
そして、筋トレは成長ホルモンを多く作りだします
有酸素を先に行った時よりも、筋トレを先に行った時の方が多く出るんです
そして、その後その成長ホルモンを利用して有酸素運動が行われるので、
普通にやった時よりも脂肪燃焼率が上がります
どちらを先か迷った時は、筋トレ優先です!!
ただし、準備運動はしっかり行ってくださいね

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有酸素運動だけでも、こんなに方法があります
自分に合ったエクササイズを探してみてください!!