春トレのためのおさらい~⑦コンディショニング

少し間があいてしまいましたが、引き続きおさらいです
今回は「コンディショニング」、体を整え良い姿勢を作ることです
私がすごくおススメしているエクササイズですし、
他のエクササイズをする際にもこれをやってるだけで安全性と効果が上がります

コンディショニングには色々な方法があります
皆さんがよく知ってる「ストレッチ」や「筋膜リリース」、
マッサージに近い徒手や道具よる「ほぐし」、
「機能改善運動」や「体幹トレーニング」などです

「ストレッチ」は他の回でも説明したように、関節可動域を広げます
コンディショニング的には、伸ばす(ストレッチする)ことによって左右差や悪い姿勢を修正します

「筋膜リリース」は、筋肉を包み込んでいる”筋膜”を圧迫により緩め、
左右差や姿勢を修正します
”リリース”・・・良い状態の元に戻すわけです
鶏肉の皮をはがすと薄い膜がありますよね
あれが筋膜です
人間にもあります
筋膜が固かったりある方向に偏っていると、
ストレッチだけではなかなか伸ばせない場合もあります
そんな時、通常のスタティックストレッチとミックスして用いると効果的です
指先で体の固い場所を軽く押し小さく揺らします
それを強張っている箇所全体に行うことで血流が促されほぐれてきます
部位にもよりますが、一か所だけに圧迫を加えても膜全体がほぐれ場合もあります
例えば、額から頭の上、後頭部、背中を通って踵まで繋がっている筋膜では、
固くなっていると前屈が背中側に引っ張られることでやりづらいです
そこで、額の髪の生え際を指先で軽く押しゆらゆらすると「あーら不思議」、前屈しやすくなります
一部の圧迫で筋膜がリリースされたんですね
道具を使って圧迫を加える筋膜リリースもあります

「ほぐし」は体をゆるゆると緩めることです
体は緊張状態にあると強張ります
脱力するだけでほぐれる箇所もありますし、
股関節や肩関節周りの筋肉を緩めることで関節のつまりを改善し、
スムーズな四肢の動きを蘇らせます
例えば、肩(僧帽筋)の緊張はなかなか取れにくいですが、
仰向けで柔らかなクッションに頭を乗せて、
横にゆらゆら縦にふんふんと動かすだけで簡単に緩めることができます
筋肉は大きく動かしたり、早く動かすと表層筋と呼ばれる大きな筋肉が主に働きます
逆に小さく動かしたり、ゆっくり動かすと深層筋と呼ばれる筋肉に働きます
この深層筋たちのコリや疲れはストレッチやマッサージでは取れにくいのです
「ほぐし」の基本は小さく、ゆっくり、ゆらゆらです

「機能改善運動」は、各部位の機能を上げていく運動です
これも数え切れないほどのエクササイズがあります
その中で私が最もおススメするのが”タオルギャザー”
薄めのフェイスタオルぐらいのものを床に広げます
それを端から足の指で手繰り寄せていきます
意外と反対の隅までやるのは大変ですよ~
これは足裏の機能を上げます
足裏にも沢山の筋肉があるんです
しかし、裸足や畳の生活が減った現代人では足裏の機能が低下
そのことによって、体に色々な支障が起こる可能性が高いです
足裏はその人の全体重を一手に引き受けてくれる場所ですからね!

「体幹トレーニング」は、体の中心部でバランスを取るために使われる全筋肉を鍛えてくれます
骨格を正しい位置で安定させてくれますね
それ同様、伸ばしたりほぐしたりして整えた体を、
理想の位置でキープしてくれるために行うエクササイズが必要です
マッスルメモリーと言って、筋肉はその状態を記憶します
悪いまま覚えてしまえば姿勢も悪くなりケガのリスクも上がります
整えた状態でメモリーすることで、ケガのリスクを減らすだけでなく運動効果も上がります

これらがコンディショニングの例になります
疲れた部分や動きずらい部分を整え、その後安定させる

毎日の生活や運動によって体はすぐにバランスを変えます
何もしなくても重力を受けてますから、立った状態では股関節がつまりやすくなります
仕事でデスクワークが多ければ、円背と言って猫背になりやすいですよね
また利き手、利き足や動きの癖によって左右バランスが崩れるかもしれません
でも、これは仕方の無いことです
生活は毎日続いていくわけですから、正直言って場面場面でいちいち気にしてられません
だからこそ、一日のどこかで、一週間のどこかで体を整える必要があります
それが「コンディショニング」です

コンディショニングを覚えたら、病みつきになってやめられませんよ
「あ~身体って、こんなに気持ちいいものだったんだ」と感じてもらえるはずです