専門家(プロフェッショナル)を育てる立場の“私”として(真面目すぎる話)

こんばんは。

広島でフィットネスインストラクター、臨床心理士として活動している岸本さおりです。

本日はYMCAの田中先生とのお仕事でした。

クローズな機関でのお仕事なので、詳細は言えないのですが(笑)

お仕事後に田中先生と教育者としてのお話を沢山させて頂き、少しくじけかけていた心が晴れました。

あまりオープンにしていませんが、私には「運動指導者(フィットネスインストラクター)」、「臨床心理士(カウンセラー)」の他に「教育者」としての顔があります。

元々教育の分野で育ち、教育系の大学で心理学だけでなく、医学、脳科学、行動科学、運動生理学、その他様々な学問を学び、ライセンスを取得しました。

「フィジカル(身体)」と「サイコロジカル(心)」にアプローチできる専門家というのが私の売りですが、加えて

広大の大学院で臨床心理学や教育学を学び修士号を取得していまして、

「教育学」関連領域の研究者・教育実践者という顔もあります。

そう、私には「専門家を育てる立場の専門家」という顔があります。

ずっと専門家教育や学生指導を行いたいと研究を行ってきました。

元々、アカデミックポスト(大学教員)を狙っていたこともあり、教育というものに並々ならぬ思いがあります。

一方で、現場を知らずして、専門家教育ができるか?

という思いから、ある時期から現場に身を投じています。

ある時は医療機関で。ある時はフィットネスクラブで。

心のケアをしたり、運動指導をしたり、いったい岸本は“何者なの?”と疑問に思われるかもしれません。

基本的には、心と身体は切っても切り離せない関係にあるので、その双方からアプローチするということは

「人を健康にする」ためには必要不可欠だと思っていて、

岸本は何者なのか、何の仕事をしているのか、

と問われたら「人を健康にする仕事をしています」と答えるんですけどね。

私はたまたま両方のライセンスを取得するだけのエネルギーと素質を有していたので、資格を取得しました。

(そこらへんのなんちゃって資格でカウンセラーを自称する運動指導者もいますが、基本的には心理学はそんな短期間では学べないというのが、正直な気持ちです)

私はたまたまどちらからもアプローチできるので、

その双方から、自分にしかできないアプローチをしているつもりです。

現場に居続ける目的は自分以外の他人を“健康にする”ため。

それしかありませんし、職業人としての私は、私のお客様のため、あるいは患者様のためでしか行動していません。

そして、現場での仕事の他に、ずっと行っていきたいと思っているのが

「専門家教育」です。

それはなぜかというと、「専門家(ある分野のプロ)」を育てるということが、私ができる最も効果的な社会貢献だと思っているからです。

自分ひとりで動くより、多くのプロで動いた方が効率がいいと思っているからです。

私は教育者として仕事をする時に

何を目的として動いているか、というと

「社会をよくする」という目的です。

それは自己犠牲的な思いではなく、

自分が生きるこの「社会」が良くなれば、

私が生きる世界も少し「良くなる」と思っているからです。

全て、自分と自分が愛する身の回りの人のためです。

私は生きる限りには、

できれば、

すみよい社会に暮らしたいですし、

生きやすい社会で生きていきたいです。

だから、「社会をよくする」という大前提で教育者としての仕事をしています。

ゆくゆくは、私のようにフィジカルなアプローチに興味をもってくれる心理士を増やしたり、

心のケアについても学んでくれる運動指導者を育成できたらな、と思っています。

まぁ、そこはまだまだ先の先の話かなと思っているのですが、

例えば、ここ最近では運動指導者を目指す学生さんの相談によくのっています。

私はダンスと集団エクササイズが大好きで、

できれば後輩たちにも、ダンスやエアロビクスをはじめとするエクササイズが指導できるようになってほしいと思っています。

でも、ここ最近はエアロビクスブームも過去の話となり、

「フィットネスといえばエアロビクス」といった“あの頃”とは少し様子が違ってきているように感じます。

私のまわりではトレーナー志望の学生が多く、なかなか「エアロビクスインストラクターになりたいです」という若手が少なくなってきています。

集団エクササイズをしてもいいと思ってくれる若手もどちらかといえば、ボクササイズやダンスがしたいという方が多く、「エアロビクスやりたいです!」

という若手になかなか出会えないというのが実情です。

いやん!悲しい!

岸本、凄く凄く悲しい!!!!

(いや、ほんまに、悲しいんですってば。)

私はダンスを指導している中で、

とある先生に「エアロやってみない?」

「あなたは脚力(筋力)もあるし、時々、はっとする綺麗な動きをするからエアロをやってほしい。才能があると思う」

と誘ってもらい、きっかけを作ってもらいました。

その人との出会いがなければ、

エアロのインストラクターになることはまず無かったと思います。

その先生が、私をひっぱりあげてくれた、と思っています。

まったく興味をもっていなかった人間が、素敵な教育者に出会えば、

興味をもつこともあるって思っています。

だから、私は少しでもエアロビクスに興味をもってくれたり、

インストラクターになりたいと思ってくれる若手がいたら、

できるだけのサポートをして、

一人前のインストラクターになれるよう応援しています。

時々、自分より若手だったり、キャリアのないインストラクターを潰しにかかるインストラクターも見かけますが、

それだけは絶対にしたくない、と思っています。

なぜならば。

一人より、二人。

二人より、三人。

私が大好きだと思った集団エクササイズの喜びや、その効果を人に伝え、

「社会をよくする」ためには、

一人より、二人、三人と人数は多い方がいいにきまってるからです。

なんのために仕事をしているのだろうか、

なんのために人前に立ち続けるのだろうか、

それを突き詰めた時にわかったことがあるんです。

それは、私は

きらびやかなポジションや

他人からの称賛を得るためではなく、

全ては「社会をよくするため」に動いているんだということ。

私の目的はそれしかないので、

他人を蹴落としたり、僻んだりする暇があったら、

手を取り合って頑張れる仲間を「育む」ことに時間をさきたいと思ったんです。

大切な目的があるので、

それ以外のことはちっぽけでどうでもいいこと。

足の引っ張りあいなんて、本当に下らない、と。

話をもどします。

私は「教育」について専門的に学んできましたが、

「教」だけで「育む」ことができない教員が多く、少しこの業界を憂いでいました。

そんな中、今日、YMCAの田中先生とお話を沢山して、

(田中信也先生は“育む”をしっかり教育者として実践して下さる素敵な先生です(*´∇`*))

あぁ、やっぱり私は教育者として、

若手をサポートし続けたいと思いました。

もっともっと、

エアロビクスやフィットネスダンスを学んでくれる人を増やしたい!

心おれてしまう若手がいたら、そっと手をさしのべてこの業界でずっと集団指導をしてほしい!

苦しい時も、悲しい時も、しんどい対象から距離をおけて笑顔になれて、

人が苦手な人も、嫌いな人も、

言語でのコミュニケーション以外でコミュニケーションをとることができる。

そんな素晴らしい集団エクササイズが大好きで、大好きで、

私はインストラクターという道を選択しました。

もう10年以上前の話です。

途中怪我もし、動けなくなったことや、

一部のバッシングに心がおれ、嫌いになったフィットネスという世界です。

若手も今後同じように苦しむことがあるかもしれない、なんて思います。

だから、そんな時は一緒に苦しみ、一緒に悩み、

少しだけ先を進むプロとして、

「それでも価値のある仕事だよ」

「あなたの仕事には価値があるよ」

「あなたに救われている人がいるよ」

「あなたが人前に立ち続けることに意義はあるよ」

と伝え続けたいと思います。

「誰からも必要とされないクラスはない」

批判の声の裏に、

絶対に評価してくれる人はいる。

そういったメッセージを伝え続けたいと思います。

長くなりましたし、ちょっととりとめもない日記ですが、

今日1日、田中先生とお仕事をして。

いっぱい力を頂きました。

岸本、これからも頑張ります。

広島では、運動指導をしてはや6年。

(プラス、ダンス指導歴)

挫折も怪我も、「過去のこと」にはまだなっていないところもあります。

でも、弱い立場の人間に寄り添う力はつきました。

誰かの居場所となる空間を作れる私であるために、この力に磨きをかけたいと思います。

フィットネスの世界は素晴らしい。

本当に、素晴らしい仕事です。

この業界をトラウマと共にさる若手がなくなりますように。

うん。

これからも、自分らしく。

ゆっくり進んでいきます。