大事なことを見落としていませんか?

フィットネスインストラクターの穂積典子です

 

多くのフィットネスクラブが3月の初旬から、休業やスタジオレッスンの休止などの措置をとっていましたが、先週あたりから通常営業を再開したところも少なくありません

これまで以上に施設の衛生管理を徹底し、ジム内に消毒スプレーを常備したり、こまめにマシンを消毒したり、定期的に窓を開けて換気を行ったりと、スタッフの方々の努力に頭が下がります
また、施設内での人の密集、密接を防ぐために、マシンを一台おきに使用不可にしたり、スタジオレッスンの定員を参加者同士の間隔が2m以上とれるように設定するなど、いずれのクラブでも、通常時よりも運動施設のキャパシティーに制限を設けています

ただ、ここで一つ疑問が

マシンにしろスタジオにしろ、通常営業時に比べてそのキャパシティーは確実に少なくなっています
なのに、来館人数に制限を設けないのはなぜ?

もし、今のように施設の利用に制限を設けた状態で、平常時と変わらない人数の会員さんが来館されたら、スタジオには入れなかった方々は行き場を失います
また、レッスンに参加したい方々が、スタジオ前に並んで待つため、そこで人が密集します
ジムでも、マシンが空いていないため、ストレッチコーナーなどに人が密集してしまいます
お風呂や更衣室などでも、同様の混雑が生じるでしょう

運動エリアでいくら工夫をしていても、館内全体で受け入れ可能な人数を考えないと、密集状態は避けられないかもしれません

例えば、チェックインした人数が一定数に達したら、それ以降のチェックインを一時的に停止し、一人チェックアウトしたらお待ちの方にチェックインしていただくようにするのはどうでしょう

館内全体にいる人数を一定数以下に出来れば、特定の場所に会員さんが密集するのはある程度防げるでしょう
なお、その場合、一人の方が長時間滞在すると、その分利用できなくなる方が出てしまいますから、滞在時間に制限を設ける必要があると思います

また、せっかく来たのに、いっぱいでチェックインできないという状況を避けるため、来館人数をリアルタイムでウェブサイト等に反映させる必要があります

入退館システムの変更などを伴い、簡単なことではないかもしれないけど、フィットネスクラブでクラスターを発生させないためにも、必要なのではないかと思います

当然、この様な対処をすれば、会費を払っているのに好きに使えないのか!というクレームもたくさん出るでしょう

今、そんなこと言っている場合ですか?

日本どころか、世界が大きな危機に直面しているのです
世界中の人々が、いろいろなことを我慢して、この危機を乗り切ろうとしているときなのです

それでも、フィットネスがカラオケやテーマパークなどの遊興施設とは異なり、営業することが出来ているのは、私たちの健康維持に運動が大切ということが認知されているからなのです
その運動を提供する施設からクラスターを発生させないためにも、ある程度の我慢はしなければならないと思います

と言う、一人のフリーインストラクターのつぶやきが、どうかクラブの経営陣の方々の耳に届くよう、どうぞシェアしてください