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カエルのお寺

昨日は、先月他界した祖母の四十九日の法要でした

実家が檀家に入っているお寺で行われました

そのお寺は、こちら

http://blogs.yahoo.co.jp/mutuku99/30653829.html

実家のある足立区ではよく知られたお寺で、俳人、小林一茶とゆかりのあるお寺として有名です

生前、祖母が俳句をやっていたこともあり、こちらのお寺とはご縁があります

ちなみに、現住職は、私の高校の先輩にあたります

そのお寺には、小林一茶の俳句

痩せ蛙 負けるな一茶 これにあり

にちなんで、境内のいたるところに、カエルの石像があります

それだけではありません

本堂に続く母屋の玄関を入ると、目に飛び込んでくるのは数えきれないくらいのたくさんのカエルコレクション

よく見ると、手の込んだ工芸品から、外国のお土産のようなもの、そして、薬局のおまけのカエルまで、実に多種多様なタイプのカエルたちが、いくつかに仕切られた透明なアクリル製の棚に、それぞれの区画ごとに何かストーリー性を持っているかのように、飾られています

法要に来たにも関わらず、楽しくなって、写真を撮りまくってしまいました

小さな生命一つ一つにも、温かい心を向けて句を読んだ一茶と

気さくな住職のユーモアとの融合

そこから、このお寺は、蛙寺とも呼ばれているようです


ばあちゃん

http://norimon.blogfit.jp/2013/archives/525

↑あれから10日余りがたちました

その後、祖母は3月8日の朝に旅立ちました

斎場や菩提寺のご住職の都合などで、ようやくこの週末で、通夜と告別式が行われました

今日は、2本レッスンの代行をお願いし、告別式に参列

読経と焼香を終え、最後のお別れのために、親族みんなで祭壇に飾られていた生花を、棺の中に納めるときのことでした

きれいに化粧が施されて横たわる祖母のお腹の辺りに、免状のようなものが二枚置いてありました

よく見ると

昭和6年 産婆養成所を終了

昭和7年 産婆学説試験合格

産婆=助産師ですね

その時に、ずっと以前、まだ私が子どもの頃、祖母は若い頃に、医療にかかわる仕事をしていたという話を、思い出しました

私が物心ついたときには、祖母はもう働いてはいなくて、私の母とともに、主婦として家族を支えていました

ただ、幼いころの記憶に残っている祖母は、私たちがおてんばをして怪我をした時など、いつも手際よく消毒したり、包帯を巻いてくれたりしました

実の娘であった私の母も、こういうときは祖母にすべてを任せきりでしたね

出棺を目前に控えてこの免状を見つけ、そばにいた母に、コピーか何か、控えをとってあるのかたずねると、とっていないとのこと

ちょっと不謹慎かとも思いましたが、このまま何も残さずに燃やしてしまうのが惜しくて、携帯カメラで撮らせてもらいました

昭和一桁の時代に、医学を学び、新しい生命の誕生に携わってきたことを思うと、今さらですが、祖母に尊敬の気持ちを抱きました