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息を吐くことの大切さ

フィットネスインストラクターなら、さまざまな場面で呼吸の指示をすることがあるでしょう

エアロビクスのレッスンは、深呼吸で始まり、ヨガでは呼吸と同調しながらポーズをとります

レジスタンストレーニングでは、ウエイトをあげるときに息を吐くよう指導しますね

運動と呼吸とは、切っても切れないもの

ところで、またまたネタを車に振ってしまいますが(笑)

先日、二号機のマーチのマフラーを交換しました

ここで、マフラーとは何ぞや?という方もいらっしゃるかも知れませんので、ちょっと解説

ガソリン車の後ろを見ると、バンパーの下辺りから、金属のパイプのようなものが見えますね

あれがマフラーです

全貌は、こんな感じ

写真はもともと装着されていたもので、手前の部分から、排気ガスが排出されます

そもそも、マフラーの役割とは・・・

ガソリン車は、エンジン内で大気中の酸素と燃料であるガソリンを爆破させて、その圧力でエンジンを回転させています

酸素が燃えますから、その結果生じるのは、当然のことながら、水と二酸化炭素です

人間の体と全く一緒ですね

ガソリンを燃焼させた結果生じた水と二酸化炭素は、排気としてマフラーを通って車外に排出されます

途中の部分が太くなっているのは、エンジン内での圧力のままガスを排出してしまうと、危険なうえ、ものすごい騒音になってしまうので、途中で触媒という仕組みによって消音しているのです

別名、サイレンサーと呼ばれる部分です

マーチは、これまでよりも排出部分のパイプ径の太いものに交換しました

交換してみて感じた違いは、まず、排気音が太くなりました

といっても、決して爆音を轟かせているわけではありません

一応車検を通るレベルの適性音量です

そして、もうひとつ明らかに変わったのは、高速走行時に、気持ちよくエンジンの回転数が上がっていきます

回転数そのものが高くなったわけではありませんが、高回転まで回しても、これまで感じていた息切れするようなストレスがなくなりました

1.2リットルという小排気量のマーチは、100km/hの高速走行では、常にエンジンの回転は3000rpm以上

甲高いエンジン音が車内に響きっぱなしです

この状態で長く走行していると、なぜか私も疲れてきます

まるで、運動強度が高すぎて、心拍数が180bpmくらいまで上がってしまったかのような感覚なのです

それが、マフラーを交換してみると、やはりエンジンの回転数は3000rpmを越えていますが、なんか、余裕を感じられるようになりました

このマフラーを譲ってくれた、車に詳しい友人によれば、マフラーの径がある程度太くなると、排気がスムーズに行われるため、エンジンを高回転まで上げやすくなるそうです

強度の高い運動を行えば、呼吸が激しくなり、心拍数も上がります

たくさん酸素を肺に取り込むために、人間は換気量を増やします

つまり、息をたくさん吸ってたくさん吐くわけです

車も一緒で、たくさん吸ってたくさん吐くことで、効率よく酸素をエンジンに取り込み、パワーを得ているのです

ちなみに、余談ですが、中には、径の細いマフラーを装着し、排気をわざわざ詰まり気味にする人もいるそうです

そうすると、低速時のパワーが向上するそうです

そこで、ふと思い出すのが、重いウエイトを持ち上げるときに、思わず息をつめてしまう瞬間

人間は、瞬時に大きな力を発揮するとき、息をつめて腹圧をかけますね

フィットネスでは、血圧の上昇を招きやすいということで、避けるべきだとされていますが、パワーリフティングの競技などでは、ほとんどの選手が息を止めています

車も、発進時など、重いボディーを素早く加速させたい時には、この詰まり気味の排気が威力を発揮するそうです

車と人の体の仕組み

こうして対比させて見ると、なんとも共通点が多く、考えれば考えるほど、興味が沸いてきます


162エイト

「先生、10分て、何エイト?」

そう質問されたら、インストラクターの方なら、質問の意味はわかりますね

でも、とっさに答が出てきません

もちろん、この質問だけでは、正確な答えは導き出せません

bpmがわかりませんからね

でも、そもそも、考えたことすらなかったかも

この質問は、今日の國學院大学健康スポーツ学科の運動指導法実習という授業で、一人の学生から受けたものです

この授業は、エアロビクスの指導法を学ぶもので、今日のテーマはウォーミオングアップ

グループ課題として、学生たちに、エアロビクスのウォーミングアップに必要な要素を盛り込んだ、約10分のウォーミングアップを考えてもらいました

その時に、音楽は130bpmに設定してあることを伝えました

この授業を履修している学生たちは、すでにエアロビクスの基礎実習と言う授業を履修しており、カウントのついての知識はあり、そこから、このような質問が生まれたようです

ちなみに、彼らと一緒に計算してみたら、約162エイトでした

レッスンは時間配分が大切なのは、周知のこと

そして、エアロビクスの展開に、音楽を構成する8カウントのフレーズの管理は、とても重要なこと

時間とカウント

どちらもものすごく重要なことなのに、自分の中でその二つが全くリンクしていなかったことを思い知りました

レッスンの全体構成を考えるときは、ウォーミングアップに何分、メインパートに何分・・・というように、時間配分に気を配ります

一方、レッスン中は、常にカウントに気を配り、4×8=32カウントに気持ち良く動きがまとまるように展開するよう心がけています

でも、その二つを同時に意識することって無かったかもしれません

学生の何気ない質問から気付かされました


エアロビクスとスポーツカー

一見、全く関係のなさそうな両者

最近、この二つの間に大きな共通点を見出しました

自他共に認めるクルマバカの私が運転免許を取得したのは、昭和の終わり、大学一年の冬でした

その頃の日本経済といえば、バブルの始まりに相当し、学生の身でも、親の仕送りとバイト代の稼ぎをつぎ込んで、免許をとってはマイカーを手にしたものでした

当時、特に男子学生が憧れたのは、いわゆるスポーツカー

といっても、レース仕様の競技車両ではなく、普通に公道を走るために作られた車で、エアロパーツの装着や、エンジンやサスペンションのチューニングなどで、スポーティーな走りを楽しめるというもの

見た目のカッコよさもあって、若い男性には大人気でした

女子も、男子の善し悪しを決める要素の一つとして、車を所有しているか、車種は何か、というのが少なからずあったはず

車種でいうと、トヨタのセリカ、トレノ、レビン、日産のシルビア、スカイライン、ホンダのNSX、プレリュードなどで、1980年代後半から90年代にかけて生産、販売された後、そのうちのほとんどが生産終了となっています

この背景には、バブルの崩壊で、若い年代の所得が減り、車を所有することが難しくなったことがまずありますね

バブルの頃は、学生時代に中古車に乗っていた若者が、初任給で新車を買う、というのが珍しくありませんでした

それも、軽自動車やミニバンではなく、スポーツカー

今は、学生時代に車を所有することは、東京などの都市部ではまず見られませんし、初任給は新しいスマホにでも化けるでしょうね

さらにそれに追い打ちをかけたのが、エコカーの出現と政府の優遇措置

走りの楽しさやカッコよさは車選びの重要条件ではなくなり、燃費の良さと減税・補助金が受けられるかどうかが重要となりました

こうして、多くの車は所有することで得られる充足感、走りを楽しむアミューズメント性を失い、ただの移動手段になってしまいました

そんな中、この春、トヨタとスバルが共同開発したスポーツカー、トヨタ86と、スバルBRZ

両者ともに価格設定を抑えて(抑えたつもり)、若者にもスポーツカーを楽しんでもらおうと言うコンセプトでしたが、主たる購買層は、かつてバブリーな頃にスポーツカーにあこがれていた、40歳代以降の中高年層だったとか

話は変わって、エアロビクスが日本で普及し始めたのは、1980年代

一番のブームだったのは、20世紀の終わりころではないでしょうか?

その後は、フィットネス人口の伸び悩みと、スタジオプログラムの多様化で、だんだんと人気が低迷していき、今、エアロにはまっているのは中高年の方ばかり

なんか、

すごく似てません?

私自身はスポーツカーというほどの車を所有したことはありませんが、スポーティーな車が好きです

だから、実用的なステーションワゴンであるウイングロードにも、いわゆるコンパクトカーであるマーチにも、サスペンションやマフラー、エアロパーツなどでスポーティーな仕様を施しています

車に元気が出るような気がするんですね

アクセルを吹かしたときに轟く排気音、高回転のエンジン音、心地よく体に伝わる加速のG、シャープなコーナーリング

運転していても、テンションが上がり、自分も元気になれるような気がします

フィットネスで健康を保つには、エアロビクスに限らず、いろんな手段があるから、個人がそれぞれのライフスタイルに合ったものを選べばいいと思います

エアロビクスもその選択肢の一つです

エアロビクスでも、トレッドミルで走っていても、心肺機能に与える効果は変わりません

でも、運動していてテンションが上がり、元気になれるのはエアロビクスが勝るでしょう

クルマバカの私だからこそ気付いてしまった、両者の共通点

自動車業界は、今後若者にクルマに興味を持ってもらうよう、あれこれと工夫を重ねるでしょう

同じように、私たちも、エアロビクス人気の復活のために、何かしなければ