「考える」カテゴリーアーカイブ

ステップで転倒予防!

昨日は朝から雪が降る中、ティップネス船橋でレッスンでした。積もるほどの降りでは無かったので、いつもに比べたら少ないものの、いつもの会員さんがけっこう来てくださいました。

 今日のレッスンは、二本ともステップです

 初級のステップクラスでは、いつも台の近くから昇ること、足の裏全体を台にしっかり乗せること、そして重心が台の後ろに残ったまま昇降しないことを、必ず伝えています。

 ところで、先週に続いて今週末も、関東は積雪の予報

天気予報などでは、雪道で足をとられて転倒しないように、雪道での歩き方のポイントを伝えていますね

そのポイントというのが、歩幅を狭めて、足の裏全体に体重を乗せて歩くということ

 なんか、ステップ台の昇り方と似てますね

 ティップネスでは、ステップ台が滑らないように滑り止めシートが用意されていますが、上手にステップ台に昇れていると、ステップ台はそう簡単には滑りません

ところが、台から離れたところから、大股で台にアプローチしたり、後ろに重心を残したまま昇ると、ステップ台が床の上で滑って動いてしまいます

 これって、雪道で滑ってしまうのと、メカニズムとしては同じではないでしょうか?

 そんなことに気付いたので、今日レッスン前に、参加者の皆さんにいつものようにステップ台に上る際の注意点を伝えるとともに、雪道を歩く時とステップの昇降についての共通点を伝えました。そして、お帰りの際にも雪が積もっていたら、ステップ台に昇降する時の感覚を思い出して、滑らないように気をつけて歩いてください、とお願いしました。

足元の悪い中、レッスンに来て下さった皆さんが、帰りに滑って転んでけがなどしませんように、という願いを込めて

 


検証!ウォーミングアップ

昨日は、國學院大學の非常勤でした

午後の授業は運動指導法実習表現系Ⅴ(エアロビクス)

後期から始まった3,4限通しの集中授業です

先週から、受講生を3グループに分けて、それぞれのグループでエアロビクスのウォーミングアップを作る、と言う課題を出しました

昨日はそれを完成させて、各グループで発表してもらいました、

ウォーミングアップの目的の一つは、メインエクササイズに向けて徐々に心拍数を上げていくことですね

その心拍数をモニターすることで、ウォーミングアップの目的が果たせているかを、検証しました

インストラクターの方ならよくご存じと思いますが、ウォーミングアップは、低強度のエアロビクスステップとダイナミックおよびスタティックストレッチで構成されています

10分前後で構成されるウォーミングアップの中に、適度に心拍を上げるようなステップと、下肢を中心としたストレッチがバランスよく配置されていなければなりません

ストレッチはある程度体が温まってから行った方が効果的なので、多くの場合はウォーミングアップの後半部に組み込むことが多いですが、あまりストレッチに時間をかけてしまうと、せっかく上がってきた心拍数が安静状態に戻ってしまいます

そのため、動的なダイナミックストレッチと静的なスタティックストレッチをバランスよく組み合わせることが、大切なポイントとなります

学生たちにも、そのことを十分に理解してもらい、それぞれのグループオリジナルのウォーミングアップを作ってもらいました

どのグループも、そこそこに心拍数が上昇し、一応ウォーミングアップの目的にかなったものが出来上がったようです

今回、各グループから一名ずつモニターを募り、心拍計を付けてもらったのですが、授業の最後に、見本のウォーミングアップを見せる、と言う名目で、私がウォーミングアップのリードをとり、その3名には心拍数の記録をしてもらいました

その結果が、

全員20歳代の学生ですから、メインパートでは心拍数130~150程度までは到達してもらいたいものです

それを考慮すると、ウォーミングアップが終わった時点での心拍数は、100~120拍くらいには上げておきたいもの

多少個人差はありましたが、私のウォーミングアップが、一応その目的を達成できているのを検証できました


第68回日本体力医学会大会

9月21~23日、東京で開催された日本体力医学会大会に、3日間参加してきました

実は、この学会とのかかわりは古く、まだ大学院生だった平成4年の山形での大会で初めて発表してから、平成16年の大宮での大会まで、毎年必ず演題発表を行っていました

しかし、その翌年夏、AXIAのチーフに赴任してから、ちょうどスケジュール改定期にあたる9月下旬というのはめちゃくちゃ忙しく、学会どころではなくなってしまいました

しかし今年は地元東京での開催

そして、2008年にJAFAのフィットネス指導実践報告会での発表で、特別賞をいただいてから、眠っていた研究魂に火が点き、さらに2009年にはJAFA研究基金から研究費の助成という追い風を受け、晴れて9年ぶりの発表となりました

私の発表は最終日の昨日の午前中でした

同じく、高齢者の認知機能と運動にかかわる演題が5題集まったセッションだったので、聴きに来られている方も、高齢者の運動指導に関わる方や関心の高い方が中心です

発表自体は、練習通りに時間内に滞りなくできました

質疑応答の際に、挙手をしてくれたのは、なんとこの方

http://www.sports.tsukuba.ac.jp/column/post-228.html

かつての競技エアロビック世界選手権チャンピオン、諏訪部和也君です

諏訪部君とは、もう7,8年前になるでしょうか、やはりワールドチャンピオンの伊藤百合子さんと一緒にお仕事をさせていただいたときに、知り合ったのが最初でした

その後、筑波大の大学院に進学したということは、どこかで耳にしていたのですが、会うこともなく、ときどき競技での活躍を耳にする程度でした

その諏訪部君も、いつのまにか大学院博士課程に進んでいました

筑波大学大学院で、彼が師事している先生は、運動と脳科学研究の第一人者、征矢英昭先生

フリフリグッパー

この本で有名になった方です

征矢先生の下で、やはり脳科学と運動について研究をしている彼にとって、エアロビクスと認知機能を関連付けた私の研究テーマというのは、とても興味深い内容のようでした

彼から受けた質問の内容については、ちょっと専門的な側面も多いので、詳細の記述はここでは控えますが、やっぱりエアロを熟知した諏訪部君ならではの質問でした

限られた時間内での質疑応答だったので、あまり突っ込んだディスカッションにはなりませんでしたが、時間が許せば同じエアロビクスを専門とする者同士、もっともっとディスカッションしたかったですね

思えば、最初の研究のスタートから、今日の発表に至るまでに数年間

それがあっという間の12分という発表時間で終わってしまいました

あっけないといえば、本当にあっけなく終わった気がしますが、自分の、いやフィットネス業界の未来につながる小さな一歩を踏み出した気がします

科学的根拠や裏付けが不明なエクササイズプログラムが次々と生まれて流行っては、廃れていく昨今

本当に生き残るべきものは、しっかりとしたエビデンスに基づき構築されたプログラムだと信じています

そもそも、エアロビクスは医学博士ケネス・クーパー氏の理論に基づいた、科学的根拠の明らかなエクササイズです

そのエアロビクスに、従来言われてきた心肺機能の向上や生活習慣病の予防だけでない、認知機能改善の可能性という新しい知見を見出しつつあります

いつか、ACSMのガイドラインや、厚生労働省のエクササイズガイドの一項目に、認知症予防に効果的なエクササイズとして、エアロビックダンスを推奨する、なんて記載が加わるようになったら、本望です


真夏の恒例行事

今年も、国際救急救命協会のCPR BASIC+AEDの継続講習に行ってきました

私にとっては、夏の恒例行事です

1年更新なので、昨年あるいはそれよりも前に同じ講習を受けている、顔なじみの方々も何人か来られていましたね

毎回、簡単な自己紹介をするのですが、今回集まった7名のうち、エアロビクスのインストラクターは私だけでした

半分くらいがパーソナルトレーナーの方で、その他に整体師の方、高齢者の運動指導をされている方、バレエの先生という顔ぶれでした

昨年も、同じことをこのブログに書きましたが、今年も書かせていただきます

もし、このブログを読んで、もう何年もCPR講習を受講していない、というインストラクターやトレーナー、あるいは運動指導に携わる方がいらしたら、私からのお願いです

できるだけ早く、CPRを受講してください!

特に、スタジオでレッスンを担当しているインストラクターの方

スタジオという閉鎖空間では、参加者の命を預かる立場にあるのは、他でもなく、インストラクターです

あなたのクラスの参加者が突然心肺停止に陥った時、何の迷いもなく迅速に心肺蘇生を始めることができますか?


ランニング・新時代

昨日は、東京体育館健康体力相談室のお仕事でした

詳しくはこちら

http://www.tef.or.jp/tmg/consul_top.jsp

昨日は全身持久力測定に3名、筋力測定に1名の予約がありました

予約時リストには男性のお名前が4名、現在の運動習慣は全員ランニング、と書かれていました

ランニングブームのこのご時世、珍しいことではありません

最初の予約者の方の問診で、今のトレーニング状況について詳しく尋ねると、

「トレイルランをやっています。来月は富士山登山のレースに出ます」

と言いました

トレイルランとは

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0

別名山岳マラソンとも言われる、不整地を走るランニングのことです

そして、その後次々とやってきた3名の方々は、偶然にも全員トレイルラン愛好者

どうやら、ここ数年ランニングブームに、新しいトレンドが加わったようですね

今や、ランニング人口は1000万人を超えていると言われています

「42.195kmを完走しました

と言っても、

「あ、そう」

と言われてしまいそうなくらい、フルマラソンを走る人も増えました

そんな中、誰でも走れてしまうフルマラソンに飽き足らなくなった人が、さらに過酷なコースに挑んでいく

なんだか、そんな気がしましたね