ムダの美学

フィットネスインストラクターの穂積典子です

つい先日、篠原涼子主演のドラマ『ハケンの品格』が最終回の放送を終えました
ドラマの詳細は、こちらをどうぞ

https://www.ntv.co.jp/haken2020/

最初に放送されたのが2007年で、それから13年の時を経て、また同じ会社に派遣社員として戻ってきた、篠原涼子演じる”スーパー派遣”大前春子の働きっぷりはさておき、さすがドラマは今の社会をリアルに反映したストーリーになっていました
AIに仕事が取って代わられるような社会で、なんとAIが会社のリストラ候補を選出するという、笑えないブラックな出来事も

その最終回で大前春子が言った言葉が、ものすごく胸に刺さります

AIにはなく、人間だけが出来ること、それは『ムダ』

その言葉の裏にあるのは、無駄があるから人間で、究極的に無駄を省いて行ったら、人間のすることはほとんどAIに取って代わられるのではないか?と、勝手に考えてしまいました

折しも今、新型コロナウィルス感染予防のための『新しい生活様式』が推奨されています

移動を控えて仕事は出来る限りテレワークで
ヨガや筋トレはオンラインで
ネットショッピングを活用

等々、なるべく自宅で出来ることは自宅で、人と直接接触しなくてもできることはオンラインでと、これは要するに、移動という無駄を省いた生活ですね

感染予防という観点では、確かに大切なことです
人を宿主とするウィルスは、人と一緒に動き、人から人へと感染します
人の動きを止めれば感染拡大を抑えられるのは明らかです
事実、4月に出された緊急事態宣言後は、全国的に新規感染者が減り、そして宣言解除後人が動き出したとたん、再び感染拡大が起こっています

だから、このコロナ禍を切り抜けるまでは、ある程度移動を制限した生活を送る必要はあるでしょう

ただ、この生活が長く続くと、それが当たり前になるのを私は危惧しています
今、一時的にテレワークで働いている企業の人たちの中には、

なんだ、わざわざ会社に行かなくても仕事できるじゃん

と感じている人が少なくないでしょう

オンラインレッスンでヨガやダンスを楽しんでいる人の中には、

わざわざ大きな荷物を持ってクラブまで足を運ばなくても、好きなレッスンが受けられるなんて楽

と思っている人もいるでしょう

感染予防という大義名分によって、移動という無駄を省いた生活がどんどん浸透していくと、ムダの対象は移動だけでなくなっていきそうです

その先に見えてくるのは、AIに支配された社会
人間だけが持っている『ムダ』なのに、それを放棄した人間は、やがてAIにその役割を全て奪われ存在価値を無くす

そこまで想像力を働かせたら、なんだか背筋が寒くなります

ちなみに私は、テレワークともオンラインエクササイズとも無縁
移動という『ムダ』を、愛車とともに楽しみながら生活しています
もちろん、手洗い消毒マスク着用、感染対策をしっかりしながら、このコロナ禍の真っただ中でも、AIにはできない『ムダ』にあふれた生活をエンジョイしています


『サイエンス』な訳

フィットネスインストラクターの方穂積典子です

 

さて、今回ブログのタイトルを

『フィットネスはサイエンス』

と変更した理由について、今日は語りたい?と思います

 

大学時代、教育学部で理科の教員を目指していたものの、陸上競技中心の学生生活を送っていた私は、いつのまにか体育、それも運動生理学について学びたい、と考えるようになりました

そして、その思いを実現するために、卒業後は大学院に進み、運動生理学の研究室配属となりました

大学院修了後の進路は全く考えていなくて、ただ研究が面白くて、修了後も学生時代にお世話になった都内の医学部の研究室の先生の元に、専攻生という立場で居着いてしまいました

ただ、実家で親元暮らしとは言え、もう学生の身ではないので、いつまでもすねかじりというわけには行かず、医学部の先生の紹介で、中野のフィットネスクラブ、東京アスレチッククラブ(TAC)にほぼ契約社員並みの待遇でアルバイトとして就業しました

学生の頃に始めた東京体育館の健康体力相談室のお仕事と、週3日TACで働く、ここが私のフィットネス業界への入口となったわけです

でも、TACとの契約は1年限りで、その後も更新されることはなく、これはなんとか自力で仕事を探さなければならない事態に

それなら、これが自分の専門と自信を持って言えるスキルを身につけなければと考えた末に、思いついたのがエアロビクスでした

それから実行に移すのは早かったです

すぐに養成コースを探し、いくつか見学したり体験レッスンを受けて決めたのが、今はなくなってしまったボーイボー・ライジングアカデミーです

昼間は研究室で実験、夜は養成コースという生活が半年以上に及び、翌年春からインストラクターデビューしました

それから約10年、研究者とインストラクターの二足の草鞋を履く生活が続いたのです

その頃の研究テーマは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の運動療法と薬物療法で、ほとんどが疾患モデルのラットを用いた研究でした

昼間はラットの世話や血圧測定、時には採血や解剖を行い、実験動物施設特有の消毒剤の匂いが全身に染み付いたまま、夜はスタジオに立ちレッスンしていましたね(笑)

そんな二重生活に終止符を打つきっかけとなったのは、デビュー3年目からフリーのインストラクターとしてレッスンを担当させていただいていた、東急フィットネスクラブAXIA取手のチーフインストラクター就任のオファーでした

これを機に、フィットネスの仕事に専念しようと決意し、ラットの飼育や実験の手順などを若手の大学院生に引き継ぎ、研究室を卒業?しました

でもこれはけっして研究活動から足を洗ったわけではなく、これからは実験動物相手の実験室での研究ではなく、現場発の、インストラクターでなければできない研究に向けての、スタートでもありました

その後はレッスンはもちろん、スタジオの管理業務、そしてAXIAとは業務委託契約だったため、他施設での指導や大学、専門学校の非常勤講師と、あちこち動き回る多忙な日々の中で、こんなことをリサーチしてきました

 

平成21年度 JAFA特別研究基金採択 

『高齢者の認知機能に及ぼすエアロビックダンスエクササイズの影響』

 

日本体育学会第67回大会にて口演発表

『日本のフィットネスクラブにおけるスタジオプログラムの変遷 ~プレコリオプログラムの台頭とその背景および今後の展望~』

 

日本体育学会第68回大会にてポスター発表

『ステップエクササイズにおける転倒事故および障害の発生状況 ~インストラクターへのアンケート調査からの一考察~』

 

平成30年度健康・体力づくり事業財団健康運動指導研究助成採択

『ステップエクササイズの安全性と運動効果の再検証 ~高齢者におけるロコモティブシンドローム予防効果への期待~』

 

 

高価な実験機材のない中での研究は、やれることは限られますが、逆にその結果が即現場に還元できます

また、今はアンケートをサイト上で簡単にできるので、実際に現場で指導にあたるインストラクターの意見や体験をリアルに集めることが出来ます

 

身体と心によい効果があってこそのフィットネスプログラム

それならその効果をちゃんとデータとして検証したい

指導現場でよくこんな声を耳にするけど、いったいどのくらいの人がそう思っているの?

それなら、アンケートでちゃんと数字に表してみよう

 

サイエンスはとても身近なところにたくさんあるのです

 

現在調査進行中のプロジェクトです

まだ回答されていない方は、ぜひご協力ください

https://customform.jp/manage/form/info/51460/