2020のキーワード

フィットネスインストラクターの穂積典子です

 

2020年も間も無く終わりですね

今年は世界中の誰しもが、忘れることのできない一年だったと思います

 

そんな2020年を振り返ってみると、一番の出来事は異業種、物流との出会いです

 

4、5月のおよそ2か月間は、緊急事態宣言でフィットネスの仕事がなくなりました

その間、私の収入源となったのが、派遣で就業していた食品物流センターでの仕事です

他にも数ヶ所の派遣先で就業しましたが、一番多く就業し、今も時々シフトに入らせていただいているのが、自宅から車で40分ほどの、埼玉県三郷市にあるその物流センターです

私たちが日常口にする調味料やレトルト食品、缶詰などが、スーパーやドラッグストアなどの小売店へ発注通りに出荷されていく、その一工程に関わったことは、とてもよい社会勉強になりました

そして、この作業はいわゆるエッセンシャルワーク、人々の暮らしに欠かせない仕事であることを実感しました

緊急事態宣言中も食品物流は途絶えることなく、盆暮れもありません

そしてそれは同時に、私が専門とするフィットネスの仕事は、このエッセンシャルワークとは対極にあることも痛感させられたのでした

 

エッセンシャルワーク

 

コロナ禍に見舞われて、初めてこの言葉を知った人も少なくないでしょう

私もその1人です

お店に行けば当たり前のように生活に必要なものが手に入る

その当たり前を、年中無休、24時間支えている人々がいることに、平和な時には気づかないものですね

そして、その平和な日常が脅かされるような事態に直面すると、エッセンシャルワークではない私たちのような業種は、真っ先に切られるということも、平和な時には忘れているものです

健康のための運動なのだから、生活に必要なことはでは?

という主張も、生死に関わる事態に直面すれば、あっという間に説得力を失います

そのことを思い知らされた一年でした

それでも、フィットネスインストラクターという仕事が大好きで、誇りを持っています

その本業のレッスンは一昨日で仕事納め

明日の大晦日は朝から夕方まで、物流センターで働きます

 

このお仕事も、楽しいのです(笑)

 

今日のうちに大掃除を済ませ、玄関に花を飾り、あとは一日労働して新しい年を迎えます

 

 


プラス2

フィットネスインストラクターの穂積典子です

 

早いもので、あれから2年が経ちました

https://yumeblo.jp/norimon/2018/archives/2196

単刀直入に言えば、昨日52歳になりました(笑)

そんな昨日は朝から2ヶ所のクラブで計4本のレッスン

チバラキを愛車とともに120㎞走り抜け、バースデーを楽しむこともなくあっという間に一日が終わってしまいました

家でささやかなバースデー

 

 

 

 

 

 

 

 

ダンナが近所のケーキ屋で買ってきたバースデーケーキ

店員さんは、いったい誰の誕生日?と思ったでしょうね

結婚して以来、私はダンナからほとんど名前で呼ばれたことがありません

つねに『もんじろう』です

その由来はこれ

https://comic.k-manga.jp/title/103761/pv

ちなみに、全巻我が家にあります(笑)

なぜそうなったかはさておき、もう一つダンナからのプレゼントはこれ

 

電動ドライバーです

 

これはこれでありがたいけど、本当に私が欲しかったのは、タイヤ交換時に電動でナットの脱着が出来るインパクトレンチ

確かそんな話を少し前にしていたので、それを覚えていたのでしょうか、ちょっと選んでくるものが違ったようで・・・

でも、これでDIYがはかどります

コロナの第三派真っただ中で迎えた誕生日、まだまだSTAY HOMEが望まれる日々が続きそうなので、DIYに励みたいと思います(笑)

 

 


可動域の話

フィットネスインストラクターの穂積典子です

 

今日は関節可動域について考えたことを、少々綴らせていただきます

少々長文となりますので、お忙しい方は、Bookmarkして時間のある時にじっくりお読みください

 

関節可動域とは、文字通り関節が動く範囲を表します

身体の各部位の関節ごとに、正常な可動域の範囲というものがあって、例えば、肘関節なら伸びた状態を0度として、そこから150度くらい曲げられるとされています

この可動域には、実は2種類あるのです

能動的可動域受動的可動域です

聞き慣れない言葉かもしれませんね

能動的可動域とは、自分の意思で他の力を借りずに動かせる範囲を示します

この自力というのは、その関節に関わる筋肉以外の力は借りず、という意味なので、例えば太腿の前側をストレッチするときに、足をつかんでかかとをお尻に引き寄せますが、これは手で足をつかむという、膝関節運動には関係のない部位、筋肉の力を借りでいるので、自力ではなくなります

そう考えると、私たちがやっているストレッチのほとんどは、受動的可動域を広げるものです

それはそれで柔軟性の維持や筋の疲労回復などに効果があると思います

ただ、能動的な可動域に全くフォーカスしなくていいのかな?という疑問を常々感じていました

例えば、変形性膝関節症などの障害がない限り、健康な方なら正座ができますね

この時、踵はお尻についています

では、片脚立ちになり片方の膝を曲げていき、踵がお尻についた状態をキープできますか?

おそらくほとんどの方ができないと思います

私の場合、エアロビクスのステップの一つ、レッグカールをやる時などは、膝を曲げて勢いよくかかとを後ろに蹴り上げるので、一瞬かかとがお尻につきますが、つけままキープするのはなかなか難しいです

正座ではかかとがお尻につくくらい膝が曲がるのに、空中で膝を曲げて踵をお尻につけようとすると届かない

この違いがまさに受動的可動域と能動的可動域の違いなのです

正座をするときは、下腿を床にそろえて、その上から体重をかけた状態で膝を曲げていくので、踵がお尻に食い込むくらいまで曲がります

これは、自分の体の重みという、直接膝関節の屈曲には関与しない力が働いたためです

ところが、レッグカールのように立ったまま片脚の膝を曲げるときは、このような外力が作用せず、膝関節の屈曲筋群であるハムストリングスの力だけで曲げるので、正座の時ほどの可動域が得られません

筋肉には、長さー力関係というものがあり、関節運動が何も起こっていない状態の長さ(静止長)よりも引き伸ばされた方が強い力が発揮できます

(社団法人全国柔道整復学校協会監修 生理学 改訂第3版 南江堂 より引用)

一方で筋収縮が起こって短くなるにつれて、発揮できる力は低下していきます

膝関節の屈曲筋群であるハムストリングスの場合は、股関節を屈曲して膝を伸ばした時に、静止長よりも引き伸ばされた状態になります

わかりやすく例えると、椅子に座って脚を水平に伸ばした姿勢です

トレーニングをする方なら頭に思い浮かんだかもしれませんが、これはハムストリングスを強化するレッグカールマシンのスタート姿勢と同じですね

このポジションが最も効率よくハムストリングスの筋力を発揮できるのです

一方で、膝を曲げていき膝の角度が鋭角になるにつれ、例の長さー力関係に従って発揮できる力は低下します

そして、ある程度短縮したところで、ほとんど力が発揮できなくなる、つまりそれ以上は筋力だけでは曲げられなくなるのです

この、受動的可動域と能動的可動域の差は、関節によっても異なるし、個人差もあると思います

 

で、ここからは私の考えなのですが、能動的可動域と受動的可動域の差が大きいほど、怪我のリスクが高いのではないかと思います

能動的可動域の範囲で動いている限りは、これは自分の筋肉で動きがコントロールされていると考えられます

しかし、何かの弾みでこの範囲を超えて関節運動が起こった時、関節にはかなりのストレスがかかるのではないかと思います

ストレッチでも、手で体の一部を押したり引いたり、あるいは壁や床などに体を固定させて外力を加え、受動的な可動域まで筋肉を引き伸ばすことがありますが、これはゆっくりと力を加えていくので、関節へのリスクは少なく、それを上回る筋肉のリラックス効果や血行促進効果が得られるはずです

でも、急激に可動域を広げようと勢いや反動をつけたりすれば、リスクの方が上回ります

また、誤った着地動作や転倒などのアクシデントで、思わぬ外力が関節に加わった時なども、能動的可動域を超えて関節が動き、筋や腱の損傷、脱臼などの怪我につながります

日ごろストレッチやヨガなどのエクササイズで柔軟性を高めることは、大切なことだと思いますが、それと並行して、可動域を大きく使った筋力トレーニングも必要なのだと、改めて感じます

筋力強化を伴わない柔軟性の向上は、実は危険をはらんだものだと再認識させられます

 

ちなみに、柔軟性に優れている体操競技の選手やバレエダンサーなどは、おそらく能動的可動域=受動的可動域なのではないかと思います

そうでなければ、あの演技は不可能ですから

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました


オンラインデビュー

フィットネスインストラクターの穂積典子です

 

昨日開催された、JAFAオンラインフィットネスフォーラム

https://www.jafanet.jp/event/%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7QR.pdf

私も講師として一講座を担当させていただきました

テーマは、音楽を活用したレジスタンスエクササイズです

私たちエアロビクスのインストラクターにとっては、音楽を使いこなしてエクササイズ指導をするのが当たり前

24年間、常にフィットネス用の音楽を使ってレッスンをしてきた中で培った、音楽を使いこなすコツを、エアロビクスやダンスのように『踊る』ことだけでなく、筋力強化を目的にしたレジスタンスエクササイズにも活用してほしい、という思いで考えた講座です

その講座の内容はさておき、今回は私にとって大きなチャレンジでした

初のウェブ配信によるセミナーです

しかも、自宅からの配信

この日のために、少しずつ準備とシュミレーションを重ねてきました

まず、これまでWi-Fiで接続していたインターネットを、通信を安定化させるためにLANケーブルに変更

我が家のインターネットはケーブルテレビの回線を使用しているので、モデムがTVのすぐそばに設置されてします

いつもPCを使用しているリビングのテーブルからはだいぶ離れているため、10mのLANケーブルを購入して壁伝いにテーブルのすぐわきまで引っ張ってきました

 

 

実技の内容の大半は、あらかじめ撮影しておいた動画をYouTubeにアップしておき、パワーポイントにリンクを貼っておきました

それでも、講義中に必要であれば、私自身が実技のデモを行うこともありえます

PCのカメラだけだと映せる範囲が狭く、実技に切り替わるたびにPCを移動させ、画面の角度を変えなければならないため、後付けのウェブカメラも購入しました

実技指導中の声がクリアに聞こえるように、ワイヤレスのウェブマイクも用意しました

 

そして、当日はまずリビングの片づけ

カメラに映っても見苦しくないよう、移動できるものは全て隣の部屋に押し込み、ヨガマット一枚分のスペースを何とか確保しました

 

この実技スペースを移すために、後付けカメラはこんなところに設置(笑)

 

受講者の皆さんには音楽に合わせてエクササイズをしてもらう場面もあるので、PCの横にはCDプレーヤーをスタンバイ

 

即席配信スタジオの完成です(笑)

セミナーの開始時刻は18:30だったのですが、お昼過ぎからZoomで一人ミーティングを開催し、本番と同じようにプレゼン資料を画面に映してリハーサルを繰り返しました

そしていざ本番

受講者5名と、こじんまりとした講座でしたが、東京、茨城、兵庫、愛知、佐賀と、遠方の方々にも気軽にご参加いただけて、改めてオンラインって便利だな、と感じました

もちろん、対面で行うセミナーのようにはいかない部分もたくさんありますが、工夫すればオンラインでも、しかも自宅からの配信でもできることがわかり、大きな一歩を踏み出せました


超デジタル世代

フィットネスインストラクターの穂積典子です

 

今日は、國學院大學での授業でした

今年はコロナの関係で、私たちのような実技の授業は全て後期からスタートしたので、2~4限まで3コマを一日でこなすという、なかなかハードスケジュールです

その中の2限の授業は、運動指導法実習という、その名の通り各スポーツ種目の指導について学ぶ実習です

私の担当はもちろんエアロビクス

毎年この授業では、学生一人一人がそれぞれ初級レベルのコンビネーションを考え、それを分解指導するという到達目標を設定しています

後期の授業も後半に入り、最後には実技試験も予定しているため、学生達には授業以外でも練習が出来るようにと、著作権フリーのフィットネス用の音楽をダウンロードし、CDRに収録したものを、先週の授業で配布しました

時々、この配布したCDRが読み込めない、というトラブルがあるので、今日授業を始める前に、先週渡したCDが再生できたかどうか確認しました

すると、一人の学生が、CDを再生する機器を持っていないと言います

ああ、今時の若者はCDプレーヤーがなくても、スマホにダウンロードしたり、有料配信サービスを利用して音楽を楽しむのだなぁと、ジェネレーションギャップを感じました

その学生は家族と同居しているので、家のPCなら再生できるのでは?と伝えると、なんとPCにもディスクドライブがないとのこと!

そういえば、今時の薄っぺらいノートパソコンには、ディスクドライブなんてないですね

一昔前は、アプリケーションのインストールはディスクドライブにアプリケーションディスクを読み込ませてインストールしていましたが、今はみんなネット経由でダウンロードしてインストールですね

音楽もCDで買うよりも安くて、しかもアルバムを一枚買うのではなく、聴きたい曲だけを一曲ずつ買えるので、経済的です

私自身も最近は音楽をデータダウンロードで購入することが多くなりましたが、レッスンで使う音楽となると、スタジオで使いやすいのはやはりCDなので、結局はCDRに収録して使用することになります

なので、未だにCDプレーヤーもディスドライブも欠かせません

 

 

結局その学生には、家にブルーレイディスクプレーヤーがあるというので、そこでCDも音楽として再生できるはずだから、その再生した音楽をスマートフォンのヴォイスレコーダーで録音し、練習に使うようアドバイスしました

私がインストラクターデビューしたころは、まだカセットテープというアナログ時代

この四半世紀で音楽再生ツールは飛躍的にデジタル化していますね