気持ちの向こう側、行動の向こう側

どうしても一人の時間が欲しくなり、
朝散歩へ🚶‍♀️

ここからの眺めが結構好きで、
行くといつも水際ギリギリまで降りて
ぼ〜っとしています。

人が好んで人のそばにいる理由には、
『尊敬』や『感謝』の念を抱ける何かがそこにあり、人として魅了されているからこそだと思います。

友達や恋人は自分で選ぶことができますが、
選べない間柄もあります。

自分のマインドを変える
環境を変える
そのどちらも叶わないとき、
人は半狂乱になることがあります。

私にも
許容できること
拒絶に値することがあります。

拒絶が重なり、
諦め、見切りをつけた時、
すべてを放棄したくなります。

いろんな役柄をもちますが、
その役柄の前に私たちは『人』です。

役者ではないので、
その役のひとつひとつを
綺麗に演じきるなんてはっきり言って無理です。

役を全うするには、
嫌いなことも
苦手なこともしなくてはいけません。

当たり前のように作られている食事も、
料理が好きな人もいれば
嫌いな人・苦手な人もいます。

外食・テイクアウトその他さまざまな食事の摂り方がある中で、それでも家族の誰かが作ってくれた料理を食べられるならば、それは誰かの手間や労力がかかってようやくできた食事なわけです。

そこに感謝している人は
どれくらいいるでしょうか。

役割として誰が担い
誰がやるかに決まりがないものは、
誰がやってもいいわけです。

そこにあえて労力と時間を割いてくれている人に
感謝の気持ちを込めて手を合わせ、
「いただきます」と「ごちそうさま」を言う…
当たり前のことです。

食器を片づける
料理以外にできることをする
これらすらできない場合は、
「いつもありがとう」の一言を伝えることが
唯一できること。

日常の中には、
その場面ごとに役割があり、
その場面ごとに絶対に言わなければいけない台詞があります。

人は自分の目的のためならば、
そこに負の感情を抱かずに動くことができます。

出かける時、
当たり前のように運転席・助手席・後部席に分かれて乗り込みますが、
運転席に座る人が運転好きとは限りません。

もしかして、
ものすごく嫌いなのに
頑張って運転してくれているかもしれません。

私は、運転時間と待ち時間が大嫌いです。

運転している間は何もできないし、
待っている時間にできることも限られます。

たとえば、娘の習い事の送迎。
移動時間と待ち時間を合わせると、
自分の時間をかなり使うことになります。

仕方ないと思えるのは、
応援する気持ちがあるから。

けれど、そこに感謝の気持ちが見えないと
(私、どうしてこんなに頑張っているんだろう)
と、疑問が湧き始めます。

人は好きでやっていることには何の見返りを求めることもなく、穏やかな気持ちで行動できます。

でも、自分の感情に蓋をして、どこかに【我慢】が付き纏うことに関しては、それをする理由を見失うことがしばしばあります。

誰かの力を借りる時や
誰かに時間を割いてもらう時、
何かをしてもらう時には、
その人の気持ちの向こう側を想像しなければいけません。

『ありがとう』は時に魔法の言葉になりますが、
『ありがとう』を欠いてしまうことで
人との関係性は壊れていきます。

無償の愛なんて言葉がありますが、
無償の愛の裏側には
そうさせる原動力が必ずあります。

『ありがとう』に代わる何かを受け取り
『ありがとう』に換わる何かを差し出す

役柄に勝手な役割を押しつけて、
それを利用するのは違うなぁと思います。

人として敬い
相手を本当に想う気持ちがあれば、
関わり方が変わります。

良好な人間関係の構築って
そんなに難しくありません。

相手の表面だけを見ず、
気持ちの向こう側を想像して
行動の理由を理解しようと努めれば、
自分の言葉が変わり
表情が変わり
行動が変わり、
相手に受けとってもらえるものも
また、差し出してもらえるものも
変わるのではないでしょうか。

『行動の向こう側にある心』
というテーマで、
ひとつ最近の出来事をシェアします。

道具を使うレッスンをする際、
セッティングと後片付けは
すべてスタッフがしてくれます。

道具のセッティングも回収の仕方も
スタッフによってやり方が異なります。

大抵のスタッフは
カゴやラックを置きっぱなしにして、
お客様に自分で道具を取り出してもらい、
レッスン終了後にはお客様自身でカゴやラックまで運び片付けていただいています。

とある施設で一人だけ、
カゴもラックも裏に下げてしまい、
お客様が使い終わった道具をひとつずつ自分で回収し片付けているスタッフがいました。

何十個とある道具。
一人で運べるのはせいぜい2人分です。

何度も行ったり来たりしながら道具を運ぶ姿を見て、(なんて非効率的なやり方…)と思う私がいました。

担当になる度にそのやり方なので
見ているのがもどかしくなり、
別のスタッフに経緯を話し、
「日により担当者によってセッティングと片づけの仕方が変わることでお客様が混乱しないように統一したほうがいい。道具に関わる時間より、お客様と関わる時間を増やし優先したほうがいい」
といった話をしました。

すると、返ってきたのは思わぬ言葉でした。

『多分、お客様に後片付けをしてもらうのが申し訳ないという気持ちからだと思います。お客様の手をできるだけ煩わせないように、おもてなしのつもりでそのようにしているんだと思います』

それを聞いて、効率優先で考えてしまっていた自分を反省しました。

人の行動の向こう側にある心を読み取る・・・
とても難しいことですが、
推察して理解しようと努めることで
余計な摩擦を起こさずに平和でいられ、
自分に足りないものを知ることもできます。

【不器用で非効率的でムダな時間】
と捉えるのが表面的な見え方だとすれば、
【あたたかくて優しくて気持ちのいい仕事】
と裏側を知れた後はそれが良いものに見えるようになります。

私にはできないおもてなしをして裏で支え
サポートしてくれるスタッフに心から感謝します。

mana

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