アキレス腱

ふくらはぎの筋肉といえば、
【ヒラメ筋】と【腓腹筋(ひふくきん)】です。

この2つは
踵骨(しょうこつ)と繋がっています。

歩く・走る・飛ぶなどの動作の時、
ふくらはぎの筋肉の力を踵に伝える役割をもつのが『アキレス腱』です。

もともと太くて強い腱ですが、すぐに硬くなる性質をもつアキレス腱はストレッチや運動で適切にケアする必要があります。

アキレス腱が硬くなる理由は、主に2つです。
①加齢に伴う柔軟性の低下
②ヒールなど靴による負担

アキレス腱を構成する主成分は
コラーゲン繊維です。

コラーゲンの体内生成は
加齢とともに減少します。

コラーゲンが不足すれば、
アキレス腱は硬くなります。

足首を下げると縮むアキレス腱は、ハイヒールなどのかかとの高い靴を長時間履き続けることで硬くなります。

また、足首を柔軟に動かすことのない
『ぺたぺた歩き』もアキレス腱を硬くします。

アキレス腱が硬くなることで出る症状としては、
●足のむくみ
●疲れやすくなる
などが挙げられます。

アキレス腱が硬くなると、
ふくらはぎの筋肉がうまく働かなくなります。

下半身の血液を心臓に送り戻すポンプの役割を果たすふくらはぎの働きが悪くなれば、血流が滞り、むくみやすくなります。

ヒラメ筋と腓腹筋は足首や膝の動きに関与するため、歩く・走るなどの動作時にかかる足への衝撃負担が大きくなります。

地面から伝わる衝撃を和らげるクッション機能をもつ足首が硬くなることで、足の疲れや痛みが起きやすくなります。

アキレス腱の断裂は、中高年に多いです。

学生でも過度の運動などで断裂を起こすスポーツ選手がいますが、中高年とはアキレス腱断裂に至る理由が異なります。

中高年のアキレス腱は主に老化が原因です。

加齢によりコラーゲンが不足したアキレス腱は
柔軟性を欠き硬くなります。

硬くなったアキレス腱をさらに酷使し続けると、やがてアキレス腱の断裂を引き起こします。

断裂する前には、
アキレス腱炎といわれる前兆症状があります。

運動時、ふくらはぎからかかとのあたりにかけて痛みが出る場合、アキレス腱炎の可能性があります。

アキレス腱炎は、アキレス腱の部分を軽く触ると腫れを感じたり痛みが出たりします。

長時間いすに座り立ち上がる際の足首周辺の痛みにも注意が必要です。

アキレス腱の老化は、部分断裂といって小さなキズがついている状態です。

痛みを我慢して無理をしながらの運動は控え、まずはアイシングをしたり、湿布薬などを貼り、痛みを取り除きましょう。

運動前はしっかりとアキレス腱周辺をストレッチし、ふくらはぎを柔らかくして血流を良くし、軽い運動から始めましょう。

アキレス腱のストレッチは強い反動をつけず、
じっくりと20秒ほどかけて行います。

足首まわしもオススメです。

靴は、
●足首を柔らかく動かせるもの
●足裏にクッション性があり、足のアーチが保たれるように配慮された中敷き入りのもの
●ウォーキングやジョギング用のもの
●足に合ったもの
を履きましょう。

目的別に靴を選ぶ必要があります。

特に足首を含む下半身の柔軟性が心配な方は、靴選びはプロに任せるようにするのが望ましいです。

あれ?足がむくみやすくなったな…
あれ?足の疲れがとれにくくなったな…
という方は、アキレス腱の老化かもしれません…

ピックアップ記事

関連記事一覧