下肢静脈瘤

下肢静脈瘤は、足から上半身に向かう静脈内の血液の逆流を防ぐ静脈弁が必要以上に開いたり、弁が壊れた状態になることで、血液が逆流し、血管内に心臓に戻れなかった血液が徐々に溜まり、静脈の血管がコブ状に膨らんでしまう症状をいいます。

逆流防止の弁が一度壊れてしまうと自然と治ることはなく、治せないとも言われています。

下肢静脈瘤は女性の発症率が高いです。

理由は、
①妊娠などにおけるホルモンの影響で静脈が柔らかくなり、弁が壊れやすくなるため
②筋力が男性に比べて弱い
③肥満者が多い
などです。

また遺伝による発症率は、
🟠両親が下肢静脈瘤=90%以上
🟠片親のみ=25〜62%
🟠両親どちらも下肢静脈瘤ではない=約20%

発症したからといって命が脅かされることはありませんが、下肢静脈瘤の症状が生活の質を低下させることはあります。

悪化すれば、皮膚炎や潰瘍を発症します。

足を切断するケースがないとはいえ、
気になっている方も多いかもしれません。

それぞれのタイプはこちら👆

皆さんの足・脚は症状が出ていますか?

❌足がよくつる
❌就寝中や寝起きにこむら返りを起こす
❌足(脚)がいつも痛い・重だるい・疲れやすい
❌足(脚)にかゆみがある
❌皮膚に色素沈着が起こっている
❌足の皮膚にやけどのような痕ができている
などは下肢静脈瘤の症状になります。

心臓に向かって流れる血液は、
常に重力により下へと引っ張られます。

それを静脈内の逆流防止弁が支えています。

逆流防止弁が壊れないようにするためには、
弁に過度な負荷をかけないようにすることです。

例えば、
✅就寝時に足を少しだけ高くして寝る
✅椅子に座る時にはオットマンを使う
などの工夫ができます。

血液自体が重いと、
重力に抵抗するのが大変になります。

血液中の水分の枯渇や、血液の粘度が大きくならないようにすることも大切です。

とは言え、これは重症化しないために気をつけたいことであって、下肢静脈瘤を直接的に予防する効果は、実は血液をさらさらにすることそのものにはないと言われています。

予防策としてできることをしようとするならば、
①水分を十分に摂る
②バランスのとれた食事(緑黄色野菜多め)
③足が浮腫むようなことを避ける
④足首を回したりして、足をよく動かす
⑤適度な軽運動
⑥立ちっぱなしを避ける
⑦睡眠をしっかり摂る
⑧肥満に気をつける
⑨深くゆったりとした呼吸を心がける
など、他の疾患を予防するのとほとんど同じになります。

足のマッサージは、
悪化予防や症状緩和が期待できます。

血液の流れを意識して、
心臓に送り戻すように
足から心臓のほうへとさすり撫でます。

この時、座ったままよりも仰向けに寝転がって
足を上げた状態で行うのが有効です⭐︎

浮腫みの症状が起きないように血液循環を良くするように心がけ、長時間同じ体勢でいた後や足が冷えた後などにはマッサージをする習慣をもつと良いでしょう。

足を高くして行うストレッチや体操もオススメ⭐︎
例えば、ゴキブリ体操とか♪

ふくらはぎの筋ポンプ作用の強化は、下肢静脈瘤の予防や症状緩和に有効と思われます。

この点で言うと、水中を使ったエクササイズは水圧によって下半身の循環が改善されるため、下肢静脈瘤の症状悪化予防に有効かなと思います。

血管の脆さ、高血圧、水分不足、便秘などは
下肢静脈瘤を悪化させます。

股関節や膝が悪い人も、足を動かす時間が極端に少ないため、筋ポンプの作用がうまく働かずに下肢静脈瘤に陥りやすいと思われます。

下肢静脈瘤は一度発症すると自然に治ることはないと断言されることがほとんどですが、ごくごく初期であれば逆流した弁が戻る可能性があるとも言われているので、できることはしてみましょう♪

長時間の立ち仕事をできるだけ避け、
適度な運動と足を高くする習慣を身につけ、
必要に応じて弾性ストッキングを着用する💡

そうすることで、
進行をゆっくりにすることができそうです。

断言できる予防策はないものの、
初期の段階でできることはゼロではない。

病名はついているけれど、良性のもの。

安心できるようで安心できないのが
実際だと思います。

血管がどんな状態であるかを知ることは
他の病気の予防にもつながるので、
症状が出て色々と試した結果
進行が止まらないのであれば、
受診するほうがいいでしょう。

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