脱水症
脱水症は熱中症とセットに考えられることが多く、夏をイメージするかもしれませんが、そんなことはありません。
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脱水症とは、体の機能を維持するために不可欠な体液が不足している状態のことです。
体液とは、血液・リンパ液・消化液などです。
汗や尿など体外へ排出される水分量と塩分量は、体内に補給する量と同量が望ましく、同量である場合は体液のバランスは保たれています。
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熱中症の一環として起こる脱水症は、
『急性脱水症』です。
体内水が急激に減少すると起こります。
水分とともに塩分も失われます。
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脱水症の種類は、3つあります。
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①低張性脱水=主に塩分が失われる
嘔吐・下痢や、副腎機能の低下など基礎疾患がある場合になりやすい。
多量の発汗後の水のがぶ飲みでも起こる。
②高張性脱水=主に水分が失われる
発熱時など飲水できない高齢者や子ども、または口渇中枢が脳梗塞などで障害を受けている人に多い。
③等張性脱水=水分・塩分両方が失われる
出血や下痢、熱傷など急速に細胞外液が失われるときになりやすい。
低張性脱水に移行することもある。
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脱水レベルは失われる水分量によって決まります。
🔴低度:口が乾く
🔴中度:疲れ、だるさ、めまい、頭痛
🔴重度:死に至ることもある
血液の濃度が上がり、かたまりやすくなると血栓ができるリスクが高まり、脳梗塞や心筋梗塞を発症します。
糖尿病や排尿障害など病気の予兆として脱水症になることもあります。
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熱中症による死亡者の80%が65歳以上であることが、厚生労働省から発表されています。
●温度感覚が鈍くなる
●水分を蓄える筋肉量の低下が招く体液の減少
など、高齢者はもともと脱水症リスクが高く、隠れ脱水症を引き起こしている人も少なくありません。
加齢による腎臓機能の低下、
血圧を下げる降圧薬により利尿作用が働いて必要な塩分と水分が不足することも脱水症を引き起こします。
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レッスン中の水分補給が足りていないと感じることや、既往歴を見て脱水症が懸念される方が多いこと、冬の間と同様の水分量しか摂っていないという方が多いことから、注意喚起も込めて改めて水分補給の大切さをお伝えします✏️