アセチルコリン

『神経』は、
手足を動かしたり
内臓をコントロールする役割をもちます。

神経については少しずつ解明されてきて、
✏️電気刺激で興奮が伝わる
✏️自律神経、運動神経といった種類がある
ことが最初にわかりました。

神経細胞間や、神経細胞から筋肉の間で、どのように興奮(刺激)を伝達しているのかは1920年頃まで明確になっていませんでした。

『迷走神経から何らかの水に溶けやすい化学物質』が放出されて心筋の収縮をコントロールしていることがわかり、
その化学物質が【アセチルコリン】であるということがわかるまでに1920年からさらに長い時間を要しました。

一部の神経では電気信号(電気シナプス)が情報伝達に使われていますが、人間を含む脊椎動物の神経細胞は基本的に『神経伝達物質』を使って情報伝達をしています。

【アセチルコリン】は体内で、主に神経細胞間の情報伝達を担う『神経伝達物質』としての役割を果たしています。

副交感神経の神経伝達物質としての働きが知られていますが、運動神経と筋肉の接合部分(神経筋接合部)や交感神経の一部でも働いています。

分泌された【アセチルコリン】を受容体が受け取ると、受容体のある組織ではさまざまな変化が生じます。

身体がリラックスモードである時、副交感神経である「迷走神経」から分泌された【アセチルコリン】を心臓にある受容体が受け取ると、心臓の動きが抑制され、血圧が低下します。

内臓を動かす平滑筋が収縮し、
胃腸がよく動くようになります。

【アセチルコリン】の材料となるのは、
「コリン」と「アセチルCoA」です。

「コリン」は食品から摂取できる栄養素の一つで、人間の全ての細胞に存在し、健康や若さを維持するために働いてくれます。
代謝など生命活動に重要な役割を果たします。

アメリカでは必須栄養素として
推奨摂取量が設けられています。

「コリン」が不足すると様々な栄養素の欠乏が生じるため、レバーや卵(卵黄)などを摂ることが大切です。
肉や魚、穀物にも豊富に含まれています。

「コリン」の不足は、
❌肝機能低下
❌脂肪肝
を引き起こします。

さらに代謝関連栄養素の欠乏が起こり、
ビタミンB12不足は、
❌だるさ
❌めまい
❌動悸
❌しびれ
❌貧血
などを。

葉酸の不足は、
❌貧血
❌免疫能低下
❌消化管機能異常
などを。

メチオニンの不足は、
❌肝臓解毒能力低下
などを引き起こします。

脳内の【アセチルコリン】の分泌量は、
加齢と共に減ります。

【アセチルコリン】の分泌量の低下は、
アルツハイマー型老年性認知症の原因の一つと考えられています。

また、集中力や記憶力の低下を招きます。

【アセチルコリン】の分泌量を増やすには、
「コリン」の補給が大切になります。

さて、
どうやって「コリン」を身体に補給しますか?

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