アンハッピートライアド

『アンハッピートライアド』
聞き馴染みのない言葉だと思いますが、
【不幸の三徴候】という意味です。

①前十字靭帯損傷
②内側側副靭帯損傷
③半月板損傷
この3つが同時に起こる複合的損傷のことです。
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半月板とは、膝関節内の繊維軟骨です。
関節が接触する面の安定性を増大させて、膝にかかる負担を分散・吸収する機能を持ちます。
靭帯とは
骨と骨をつなぎ関節を支えて補強したり、
骨格の各部分をつないで
関節の運動を滑らかにしたり
逆に制限したりする、
強く弾力性のある線維性の組織のことです。
肩・肘・股関節・膝・足の関節には
大切な靭帯がいくつもあります。
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膝関節は
大腿骨(ももの骨)
脛骨(すねの骨)
膝蓋骨(膝のお皿)で構成されています。
膝は、
大腿骨を脛骨の上にのせるという
繊細な構造になっているため不安定です。
バランスをとり、支えるために靭帯があります。
前後の動きを安定させるのが
「前十字靭帯」「後十字靭帯」
左右の動きを安定させるのが
「内側側副靭帯」「外側側副靭帯」です。
前十字靭帯損傷を単独で起こしたときは、
ジャンプ時の着地や急激なストップ動作・方向転換などが原因で、
『接触をすることなく』損傷することが多く、
膝関節に付着する大腿四頭筋(もも前の筋肉)が関与しています。
つま先が外側を向き、膝が内側に倒れ、
さらに捻りの動作が加わった時に起こります。
膝が内側に入るニーインについて
(膝関係の記事は他にもあります。ブログのカテゴリーの健康・栄養・運動の中で検索いただくと色々と出てきます。)
内側側副靭帯損傷や半月板損傷などを合併して前十字靭帯損傷が起こる場合は、タックルなどの『接触をして』損傷することが多いです。

内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)は、
関節の内側で脛骨と大腿骨を繋いでいます。
他の靭帯と比べて大きな靭帯で、
膝の外側から関節の内側部分が開き過ぎるのを
防ぐ役割をしています。
膝周りの靱帯損傷の中では最も多く、
バスケットボールやバレーボールなど幅広いスポーツで痛めてしまいやすい靭帯です。
主な症状には
✅膝の痛み
✅うまく動かせない
✅腫れ(関節内血腫)
が挙げられます。
損傷部位によっては関節の不安定感が出ると、
歩行障害が起きることがあります。
放置すると痛みは慢性化し、
膝がに水(関節液)がたまる関節水腫が生じる可能性が高くなります。
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膝の損傷が複雑化すると、
手術をすることになります。
偶発的な事故は避けられませんが、
膝への負担を軽減するためには
柔軟な足首や股関節も重要で、
予防としてできることはたくさんあります。
✅バスケットボール
✅バレーボール
✅ハンドボール
✅スキー
✅ラグビー
✅サッカー
✅柔道
✅アメリカンフットボール
などが損傷に気をつけたいスポーツですが、
日常生活でも同じように痛めるリスクはあります。
つま先・膝・股関節の向きに気をつけて、
関節があべこべの方向を向かないように・・・
立つ時のつま先の向きに気をつけたり
階段の昇降時のつま先と膝の向きを気にしたり
動作や姿勢の意識はもちろん、
トレーニングや運動時にも常に関節への捻れの負担がないかを確認しましょう!
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それぞれ意識することで、
膝の痛みが起こりにくくなります。
大切な膝、毎日の何気ない動作で痛めないように気をつけていきましょう!