尿からのサイン

尿から体の不調のサインを
受けとることができます。

正常な尿がうすい黄色であることは
皆さんご存知かと思います。

異常が見受けられるのは、それ以外の
●常に無色透明
●濃い黄色
●オレンジ色
●茶色
●赤色
●ピンク色
●黄緑がかったクリーム色
などです。

薄い黄色で浮遊物がなければ健康状態は良好、
濃い黄色は脱水傾向にあります。

尿はなぜ黄色か?というと、
血液を分解した時に出る代謝物
【ウロビリン】の色です。

基本的に代謝されるウロビリンの量は
ほとんど変動しません。
尿として一緒に排出される水分の量によって、
色味の濃淡が変わります。

大量に水を飲んだ後や
前回の排尿からさほど時間が経っていない場合
時々無色透明な尿になります。

ですが、
常に尿に色がつかない場合は
❌糖尿病
尿崩症(にょうほうしょう)
が潜んでいることがあるので
早めの受診が必要になります。

尿崩症とは、
尿抗利尿ホルモンに関連した病気のひとつです。
大量の尿が排泄される病気です。
中枢性尿崩症と腎性尿崩症の2つに分類され、
病気・薬剤などが原因となったり、ごく稀に妊娠中に一過性の尿崩症を発症することもあります。


濃い黄色・オレンジ・茶色


ビタミン剤を内服したり、
ビタミンが豊富な果物を食べた後、
一時的に濃い黄色〜オレンジっぽい色の尿になることは心配いりませんが、
それ以外の理由での変色には注意が必要です。
❌肝臓・腎臓の異常
❌尿路の異常
が考えられます。

オレンジを通り越して茶色の場合、
❌肝臓異常
❌尿路出血
横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)
の可能性があります。

横紋筋融解症とは、
筋肉をつくる骨格筋細胞に融解や壊死が起こって
筋肉の成分が血液中に流出してしまう病気です。
筋肉組織内に血液中の酸素を運ぶ働きを持っているミオグロビンが大量に流出し、
腎臓に負担がかかると、
腎障害を起こしてしまうことがあります。

☑️手足のしびれ
☑️手足に力が入らない
☑️手足・肩・腰を中心に全身の筋肉が痛んだり、こわばったりする(筋肉痛のよう・圧痛がある)
☑️全身がだるい
上記のような症状がある場合、
尿の色を確認し、医師に伝え受診しましょう。


赤色・ピンク色


いわゆる血尿です。

❌腎臓・尿路の異常
たとえば
☑️悪性腫瘍
☑️細菌感染
☑️腎炎
☑️結石
など、
男性では前立腺異常の場合もあります。

血尿には目で見て判断できる
『肉眼的血尿』
目で見ても変色に気づけず尿検査で診断される
『顕微鏡的血尿』
があります。

☑️排尿時の痛み
☑️お腹や背中の痛み
☑️頻尿
☑️残尿
☑️発熱
などが伴う場合は異常がわかりやすいですが、
無症状の場合もあります。

約8割の膀胱がんは、他の症状を伴わない『肉眼的血尿』がきっかけとなって発見されることが多いため、血尿が出たら即検査が絶対です。


黄緑がかったクリーム色


赤・ピンクが血が混じっているのに対して、
黄緑がかったクリーム色の場合は
膿が混じっているサインです。

❌尿路の細菌感染症
の疑いがあり、
☑️腎盂腎炎
☑️膀胱炎
☑️前立腺炎
☑️尿道炎
などを発症していると思われます。

朝起きた時、尿の色が濃いのは正常です。

睡眠中は尿量を減らすしくみが働きます。
尿は濃縮され、色は濃くなります。

ネギ・ニンニク・ニラ・アスパラガスなどを食べた後、飲酒後の尿、服薬後の尿などは特徴的な臭いがすることがありますが、病気により臭いがつくことがあります。

❌強いアンモニア臭=膀胱炎
❌甘い・甘酸っぱい匂い=糖尿病
などが代表的ですが、
毎回尿を「臭い」と感じる場合は
受診が必要です。

尿は健康のバロメーター
流す前に定期的にチェックしましょう!

ピックアップ記事

関連記事一覧