梨状筋症候群

股関節の動きに関与する【梨状筋】

『梨状筋症候群』を知っていますか?

梨状筋症候群は、簡単にいうと、
梨状筋自体が原因となり坐骨神経を圧迫して引き起こされる圧迫性坐骨神経障害を指します。
整形外科疾患です。

よく耳にする「坐骨神経痛」は病名ではなく痛みの症状の総称で、頭痛や腹痛と同じように痛みを表す言葉です。

梨状筋症候群はその中のひとつになります。

坐骨神経は、足の知覚や筋肉を支配しています。

腰椎や仙骨から伸びた坐骨神経は一本にまとまり、お尻と太ももの筋肉の中を通って足まで伸びています。

鉛筆ほどの太さで、
長さは足先まで行くと1mにもなります。

ひざの裏側で大きく2方向に枝分かれし、
一方は太ももの後ろからふくらはぎ、そして足の裏と足の指にかけての筋肉を支配します。
もう一方は太ももの前側の下半分、すねの外側、足の甲と足の指にかけての筋肉と皮膚を支配します。

臀部にある梨状筋は
❌過度の運動
❌長時間の運転
❌長時間のデスクワーク
❌外傷
❌日常動作のクセ
などにより緊張を起こします。

女性は月経周期によって、また妊娠を機に体内に大きな変化が起こることで、梨状筋症候群になりやすいといわれています。

股関節を開くときに活躍する筋肉が緊張を起こし、慢性的に柔軟性を欠くことで梨状筋が坐骨神経を圧迫して、しびれや鈍痛を引き起こすこともあります。

図のように、簡単に示すと
梨状筋の中央部の下を坐骨神経が通っています。

ですが、坐骨神経は時々
梨状筋をくぐるものや筋の上を越えていくものがあり、坐骨神経の一部が梨状筋の間を貫くこともあれば、上と下を挟んで通ることもあります。

このような場合は、さまざまな要因で小さな圧迫でさえも刺激されやすくなります。

他にも坐骨神経が圧迫を受ける原因には、
✅臀部の梨状筋以外の筋肉の緊張
✅人工骨頭置換術を受けた人
✅腫瘍がある場合
✅子宮内膜症
✅坐骨神経への直接的外傷
✅股関節の使い過ぎ
✅坐骨神経周辺の血管異常
などが挙げられます。

座り方にも注意が必要です。
👇
気をつけたい座り方

梨状筋症候群には特徴的な痛み方があります。
①梨状筋から下方に痛みを感じる
②そこからお尻→膝→足先まで痛みが広がる
痛みの範囲は人それぞれです。

梨状筋症候群の随伴症状には、
しびれがあります。
しびれの出方も痛みと同様です。

対策は原因となるものを防ぐことに加え、
梨状筋のストレッチが大切になります。

さまざまなストレッチ方法があるので、
ご自分の柔軟性に合わせた方法を選び
一日の中でこまめに行うようにしましょう♪

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