ももの裏側の痛みと痺れ
最近質問が多い『ももの裏側の痛みや痺れ』
考えられる理由をまとめます✏️
ももの裏側が痛んだり痺れたりする場合、
考えられることは4つあります。
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①坐骨神経痛
②閉塞性動脈硬化症
③肉離れ
④ハムストリングス症候群
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①坐骨神経痛
腰から足にかけて広がる坐骨神経が圧迫・刺激され、痛みや痺れなどの症状が出ます。
お尻から足までにかけて痛みや痺れが広がりますが、その範囲は人それぞれです。
ビリビリと痛む人もいれば、
針で刺されたような痛みを感じる人も
電気が流れているようにピリピリ痛む人もいて、
痛みとも痺れとも違うツッパリ感や
熱をもったように感じる人もいます。
腰を丸めたり、腰を反らせたりすると、
悪化することがあります。
疾患が原因で
坐骨神経痛を発症することもあります。
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たとえば、
☑️腰椎椎間板ヘルニア
☑️腰部脊柱管狭窄症
☑️梨状筋症候群
筋肉のコリをとることで痛みや痺れが軽減されることもありますが、疾患がある場合は治療法が異なるため、早めに受診しましょう。
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②閉塞性動脈硬化症
脚の血管が動脈硬化によって
つまったり細くなったりする病気です。
動脈硬化により血管が5割以上狭くなった場合、歩くと痛みや痺れが出る『間歇性跛行(かんけつせいはこう)』という症状が現れることがあります。
歩行困難やこむら返りが起きやすくなり、
一時的に立てなくなるほどの痛みや痺れが起きますが、少し休憩すると症状が改善するのが特徴です。
☑️喫煙者
☑️年齢が65歳以上
☑️糖尿病
☑️高血圧
☑️脂質異常症
☑️透析治療を受けている
当てはまることがある人は
発症率が高くなるので注意しましょう。
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『間歇性跛行(かんけつせいはこう)』とは、
筋肉が痛み、歩けなくなります。
歩いているうちに下半身に疼くような痛みや痺れが起こり、疲労感を感じ、足が思うように動かなくなり次第に歩行困難になります。
しばらく休憩すると症状が落ち着き、
また歩き続けると再び痛みだす厄介な疾患です。
神経性と血管性の2種類があります。
神経性の場合は、
腰部脊柱管狭窄症が関係します。
前かがみで休むと症状が軽くなる場合は、
腰部脊柱管狭窄症である可能性が高いです。
両側の臀部から足まで全体的に症状が感じられ、立っているだけでも痛みや痺れを感じるのが特徴です。
進行すると、
❌下肢筋力低下
❌尿の出が悪くなる
❌尿漏れ
などの症状が出ることもあります。
血管性の場合は、
閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)によるものです。
歩くときには筋肉に安静時の10~20倍の血液が必要になります。
血流が滞ると、筋肉が酸素不足になり症状が現れます。
片側のふくらはぎより下に痺れなどの症状が現れ、冷たく感じたり、歩いたときにだけ症状が起こるのが特徴です。
稀に神経性と血管性の両方を発症していることもあります。
いずれにしても一度受診をオススメします。
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③肉離れ
肉離れとは、筋肉が部分断裂するケガです。
筋肉と骨を結ぶ腱の損傷も含まれます。
☑️痛み
☑️腫れ
☑️皮下出血
☑️力を入れると筋肉が痛む
☑️断裂部分に凹凸がある
これらに当てはまる場合は、
肉離れの疑いがあります。
❌筋肉疲労
❌筋肉の柔軟性の低下
❌運動前後の筋肉ケア不足
❌太ももの表と裏の筋力バランスが悪い
など、原因も色々あります。
自宅でできる応急処置もありますが、
内服薬や塗り薬・湿布薬などを併用して早く治すために受診しましょう。
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④ハムストリングス症候群
❌ハムストリングスの使いすぎ
❌立ち仕事による疲労
❌猫背
❌O脚
❌X脚
❌腰痛
❌足の変形
❌歩き方
などが原因で痛みや痺れが起こります。
膝や股関節の動きに関与する筋群のため、椅子に浅く座ったり、体のサイズに合わない椅子に長時間座ったりしてもハムストリングスに負担をかけます。
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このように、痛みや痺れといっても原因と対処法が異なります。
疾患が原因の場合は根本的な治療が必要になるので、受診してレントゲンをとるなどして原因をひとつずつ探っていきましょう。